今話題の「SAR衛星」って何? 第9回「今週のSPACE ENGLISH」


英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は5/20~5/26の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を10個ご紹介します。

それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
   
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/5/20~2018/5/26
※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.system(70)

第2回「今週のSPACE ENGLISH」で登場した「systems」の単数形。日本語で単数形/複数形を意識することはあまりないが、実際に「system」「systems」も使い分けられているように、英語では繊細な違いがあるようだ。

では、どのような違いがあるのか。「Space Tracking and Surveillance System」「Global Maritime Distress Safety System」のように、一つの機能を持つ装置そのもののみを指す場合は単数形を用い、「systems engineering」のように、装置だけでなく、システムの中に人の動きもシステムの一部を含める場合は複数形を使うようだ。
   

2.iceye(50)

「ICEYE」はノルウェーの宇宙ベンチャー。光学センサーの衛星では夜間や雲があるときに地球を観測できないが、最近トレンドのSAR(合成開口レーダー)では夜間、雲があっても観測ができる。

ただ、これまでSARについては必要な電力量が多く、衛星がどうしても大きくなってしまうという課題があったのだが、「ICEYE」は小型SAR衛星の開発とコンステレーションにおけるポジションを世界でも一歩リードしているのだ。
   

3.chief(39)

長官、所長、主席……と「主の」という意味がある。CEO,COO,CTO……などCが最初に来る役職名のCは「Chief」の頭文字をとったものである。
   

4.radar(37)

「ICEYE」でも紹介したSARとは、「Synthetic Aperture Radar」の頭文字をとったもの。「Syntheric = 合成」「Aperture = 開口」「radar = レーダー」でSARなのだ。

宇宙ビジネスにおいて、データを取得できる頻度はビジネスになるかならないかのキーポイントである。だからこそ、夜間や雲があっても地上を観測できるレーダー衛星に期待が高まっているのである。
   

5.sar(30)

「ICEYE」「rader」に続き、「SAR」も頻出英単語にランクイン。もはや宇宙ビジネスのバズワードになりつつあるが、宇宙ビジネスに興味ある知人に「SAR衛星って知ってる?」と聞いても「さぁ?」と返されるだけである。
SAR衛星については「SAR衛星とは?ASNARO-2で広がる宇宙ビジネスの可能性」で詳述しているので知人への説明の参考にぜひご覧いただきたい。
   

6.service(29)

第5回「今週のSPACE ENGLISH」で登場した「services」の単数形。
   

7.launched(28)

第1回「今週のSPACE ENGLISH」で登場した「launch = 打ち上げる」の過去形、過去分詞形。
   

8.propulsion(28)

推進。推進というと、宇宙まで衛星を打ち上げるロケットのことをイメージしがち。ただ、今回頻出英単語として登場した場合の推進は、宇宙へ運ぶまではもちろんのこと、衛星を宇宙へ運んだ後の話もある。

どういうことかというと、もしロケットの打ち上げが所定の軌道から外れてしまった場合、本来人工衛星が地上を飛び回りたかった軌道からずれてしまう。そのため、自らが所定の軌道に入る手段も準備しておきたい。

また、ISSのように地上400km(東京-大阪間程度)をくるくると回っている人工構造物は多少なりとも大気の抵抗を受けている。そのため、どうしても速度が落ち、高度が下がってきてしまう。そこで、なんらかの方法で軌道を調整する必要があるのだ。

そこで人工構造物には自ら軌道を調整するための推進機構を搭載する場合がほとんどで、その推進方法も様々。どのような推進機構がもっとも良いのか日々研究が行われているというわけだ。
   

9.executive(27)

首脳部、経営者。最高経営責任者を意味する「CEO」の“E”は「excutive」の頭文字をとったものである。
   

10.future(27)

未来。宇宙ビジネスは現実に訪れる未来だ。私達「宙畑」は宇宙ビジネスを加速させる一助となり、より未来が豊かで楽しいものであることを楽しみにしている。
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以上、第9回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

次回の「今週のSPACE ENGLISH」は6/10(日)に5/27(日)~6/2(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
   
執筆者:トウモロコシ担当T.N.
※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら
   
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