新型ロケットによる新しい宇宙開発時代の幕開け

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ニューグレンのイメージ画像
Image: Blue Origin

Amazon創設者が挑む新型ロケット

Amazonの創設者であり、民間のロケット開発ベンチャーBlue OriginのCEOジェフ・ベゾズ氏が開発中の新型ロケット『ニューグレン』の詳細をイメージ動画と共に発表した。

イメージ動画
https://www.youtube.com/watch?v=BTEhohh6eYk

『ニューグレン』は7つのBE-4エンジン*1を使用し、Space Xのロケットと同様、再利用可能なロケットとなっている。ロケットを再利用することによって、打ち上げコストを抑える狙いだ。

Space X との違い

再利用可能なロケットを用い、低コストで宇宙を目指す。これはSpace Xも目指していることだが、Blue OriginとSpace Xの違いは何なのだろうか。

似た特徴を持つロケットを開発していながら、両社の最終目的は異なる。Space Xは火星の人類移住をゴールにしているが、Blue Originは安価に人間を宇宙へと送ることをゴールにしているのだ。Blue Originは地球ー宇宙間の輸送に目を付けているのだ。地球では膨大な物流のノウハウを蓄積しているアマゾンは、物流の重要性を身に染みて理解している。地球でのノウハウを宇宙にも適用し、地球ー宇宙間の物流の王になることができるか。とても楽しみである。

Blue Originの野望

Blue Originの野望は止まらない。ロケットの打ち上げ能力を上げることによって、物資を月に届けることも目指している。『Blue Moon』と呼ばれる月面着陸艇も開発中だ。地球上の物流を支配下に収めつつあるAmazonの創業者は、宇宙での物流でも主導権を握れるよう開発を進める。

民間ロケット会社が拓く宇宙ビジネスの可能性

Blue Originはこのロケットを成功させることで、新たなステージへと駒を進める。
現在、Blue Originは地球周回軌道への打ち上げを行っているが、『ニューグレン』は、地球を周回する軌道を離れ、より遠くまで物資を送り届けることができる。
これにより、月や火星など地球以外の天体への人類移住が可能になり、宇宙空間へのモノ、人の移動によって新たなビジネスが生まれてくるだろう。

今週の英語フレーズ

With the New Glenn, the company can start offering a ride to space for satellite operators, along with companies and researchers looking to go beyond Earth orbit.

ニューグレンによってBlueOriginは衛星オペレーターだけではなく、深宇宙を目指す会社や研究者へも打ち上げを提供することができる。

用語解説

*1 BE-4エンジン:ブルーオリジンが2011年から開発中の新型ロケットエンジン 直径7m、高さ82m~95mの超大型ロケットエンジン

出典元

2017/03/16, The Verge, Jeff Bezos unveils the design of Blue Origin's future orbital rocket — the New Glenn.
http://www.theverge.com/2016/9/12/12887580/blue-origin-orbital-rocket-design-announced-new-glenn

2017/03/16, Engadget, Blue Origin shows how 'New Glenn' rocket will fly and land
https://www.engadget.com/2017/03/07/blue-origin-shows-how-new-glenn-rocket-will-fly-and-land/

2017/03/16, Engadget, Jeff Bezos is planning a delivery service for the moon.
https://www.engadget.com/2017/03/03/jeff-bezos-delivery-service-moon-blue-origin/

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