宇宙開発×ベンチャー企業一覧 日本編 2017

日本でも巻き起こる宇宙ベンチャーブーム

2017年3月31日、アメリカの民間企業SpaceXが、自社製のロケットで再使用打ち上げに挑み、初めて成功させました。アメリカでは、IT起業家たちがこぞって宇宙開発に進出しており、宇宙ベンチャーブームが巻き起こっています。

実はそのブームが日本でも、俄かに巻き起こっているのです。今回は、注目の国内宇宙ベンチャー&注目の宇宙企業を宙畑編集部がピックアップして紹介します!

海外編は宇宙ベンチャー企業一覧アメリカ編2017からご覧いただけます。

【ロケットの開発・打ち上げサービスを提供するベンチャー企業】

海外では、アメリカを中心に新しいロケットの開発が活発ですが、実は日本でも新しいロケットの開発に挑戦している人たちがいます。新しいロケットの開発で打ち上げ価格が安くなることにより、宇宙に人工衛星をはじめとしたモノを運びやすくなり、宇宙を利用したサービスに挑戦しやすくなります。

◆インターステラテクノロジズ

会社URL:インターステラテクノロジズ株式会社
2013年創業。IT起業家のホリエモンこと堀江貴文氏がスポンサーであるということで話題にもなりました。宇宙に衛星を運ぶ、世界で最も小型の低コストな液体燃料ロケットを開発しています。簡単に宇宙にモノを運ぶことができるようになれば、衛星利用もより活発化しそうです。

インターステラテクノロジズの観測ロケット「モモ」
Image Credit:インターステラテクノロジズ

◆PDエアロスペース

会社URL:PDエアロスペース株式会社
2007年創業。人やモノが宇宙と地球を簡単に行き来することができる未来を目指し、航空機型の再利用型宇宙輸送機を開発しています。再利用型にすることで環境に優しく、低コストに運用できるため、実現すれば衛星の打ち上げがもっと簡易になるでしょう。

PDエアロスペース社が開発を進める機体イメージ図
Image Credit : PDエアロスペース

【衛星によるリモートセンシングをサービスにするベンチャー企業】

人工衛星を利用すると、地上を広い範囲で観ることが可能になります。そんな人工衛星の特性を生かして、地上の生活をより豊かに、便利にするサービスに挑戦している企業が増えてきています。

◆アクセルスペース

会社URL:株式会社アクセルスペース
2008年創業。多様なミッションに対応した超小型衛星を安価・短期に開発・製造し、運用までを行っています。ユーザーが衛星を所有することなく、必要なデータだけを利用できるサービスを目指し、2022年までに50機の衛星を打ち上げ・運用予定です。もっと簡単に地球を広域観測できるようにすることで、農業や林業、資源開発などの産業への貢献が期待できます。

開発中のGRUS衛星
Image Credit : アクセルスペース
多くの衛星で地球観測を行うAxel Globeイメージ
Image Credit : アクセルスペース

◆スペースシフト

会社URL:株式会社スペースシフト
衛星を利用したビッグデータの取得を行っています。天候の影響を受けないレーダー衛星の情報から、24時間365日、地上での人や車の動きなどを解析しています。人や車の動きを経済と照らし合わせてみることで、新たな経済指標としての衛星情報利用を促進しています。

◆ウミトロン

会社URL:ウミトロン株式会社
2016年創業。衛星のデータを活用した水産養殖支援サービスを行っています。魚の群行動を解析し、最適な給餌の量とタイミングを設計することで、高騰する水産養殖業コストの削減を図っています。

◆ビジョンテック

会社URL:株式会社ビジョンテック
衛星リモートセンシングデータの解析を行っています。農業向けには、高品質なコメの安定的な生産のため、衛星データを使って稲の生育状況を把握するサービス「AgriLook」を提供しています。

ビジョンテックが開発する水稲圃場農業情報提供システム AgriLook(アグリルック)。稲の葉色予測マップ。
Image Credit : ビジョンテック

【衛星による通信サービスを提供するベンチャー企業】

◆マゼランシステムズジャパン

会社URL:マゼランシステムズジャパン株式会社
超高感度・高精度衛星測位システムを提供しています。病院など施設内での電動車いすやフォークリフトの位置管理、自動運転や、産業機器、農業機器などの自動運転に応用されています。

衛星による高精度な測位が農業機械や建設機械の自動運転に適用できる。
Image Credit : マゼランシステムズジャパン

【スペースデブリ(宇宙ゴミ)を観測・回収するベンチャー企業】

宇宙ビジネスが盛んになればなるほど、スペースデブリ(宇宙ゴミ)と呼ばれる使われなくなった衛星やロケットの残骸が宇宙空間を漂い、宇宙がゴミだらけになってしまいます。

◆アストロスケール

会社URL:株式会社アストロスケール
スペースデブリ(宇宙ゴミ)を除去し、宇宙の環境を守るための技術開発を行うベンチャー企業。地上からは見えないサイズのスペースデブリのモニタリングを行い、いずれはデブリ除去を行って宇宙環境の保全を目指します。

デブリ回収イメージ
Image Credit : アストロスケール

【衛星を運用するためのサービスを提供するベンチャー企業】

ロケットが安価になり、衛星を使ったサービスが広がれば、衛星の運用環境を整備する必要が出てきます。宇宙開発をより活発にするため、環境整備を行うことも、立派なビジネスになります。

◆インフォステラ

会社URL:株式会社インフォステラ
衛星と地上の通信を実現するインフラ提供を目指したアンテナシェアリングサービスを提供しています。衛星と通信するためのアンテナを自社で持つことなく衛星を利用することができるので、衛星システム導入時のハードルを下げることができます。

総務省によるICTイノベーション創出チャレンジプログラム(I-Challenge!)にも採択されています。

アンテナシェアリングのイメージ
Image Credit : インフォステラ

【宇宙の資源開発を行うベンチャー企業】

資源探査はもはや地球上だけの話ではありません。地球以外の天体から資源を採取し地球または宇宙での活動に役立てようと考える会社もあります。

◆ispace / HAKUTO

会社URL:株式会社ispace
現在はHAKUTOとしてGoogleの月面探査レースに挑戦中。新たに利用可能な資源を見つけるべく、月での資源探査を目指しています。

HAKUTOが開発する月面ローバー
Image Credit : HAKUTO
ispaceプロモーション動画
Image Credit : HAKUTO

【宇宙×エンターテイメント ベンチャー企業】

◆ALE(エール)

会社URL:株式会社ALE
大気圏の熱を使って流れ星をつくるエンターテイメントサービスの提供を目指しています。自分の好きな時に流れ星を流すことができるとは、素敵ですね。

【宇宙を利用したベンチャー企業】

他にも、宇宙という空間そのものの特性や別の惑星などを利用して、人々の生活をより豊かにしようとする企業もあります。

◆ペプチドリーム

会社URL:ペプチドリーム株式会社
宇宙の微小重力環境を利用すると、タンパク質の結晶を生成する際、水溶液の成分の沈下や対流が起きないために、高品質なタンパク質を作ることができます。

ペプチドリームでは現在、国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟での高品質タンパク質結晶生成実験を実施しています。

特殊ペプチドとタンパク質の結合
Image Credit : JAXA

日本発宇宙ビジネスまとめと今後の展望

製造業を中心に、国内でも宇宙ビジネスに参入する企業が増えてきています。日本の高い技術力を活かすことで、宇宙開発において日本独自の価値を提供できるかもしれません。

しかし、宇宙ビジネスが成立するためには、開発だけでなく宇宙の利用価値を見出していかなければなりません。

人工知能やデータ解析技術などにより変化の時を迎えている今、その先を見据えたサービスを提供することが、宇宙ビジネス成功の鍵になるでしょう。

海外編は宇宙ベンチャー企業一覧アメリカ編2017からご覧ください。

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※本記事は2017年5月5日時点での情報を元に作成しました。