Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ【週刊宇宙ビジネスニュース11/12~11/18】

一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!

先週は「宇宙活動法」という民間企業の開発を後押しする法律が施工されました。アメリカやイギリスに比べるとだいぶ遅れての施行とはなりますが、これをきっかけに民間による宇宙開発が更に加速することが期待されます。

【今週(11/12~11/18)のピックアップ】
1.日本でも宇宙活動法、施工へ
2.Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ
3.宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画

2.Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ

Phase Four Introduces Maxwell Smallsat Propulsion Solution

電気推進機器の仕様を柔軟に変更可能
Image credit:Phase Four

Phase Fourは、衛星に搭載するMaxwellという電気推進システム(以下、推進機器)を開発している企業です。現在、衛星コンステレーション構築を計画しているメーカは多くありますが、現状では小型衛星向けの推進機器は多くなく、かつ大量生産できていない、という課題があります。この課題を解決するのがPhase Fourです。従来は推進機器の量産化は難しいとされていましたが、量産化の障壁となっていた高電圧部と電極を必要しない設計とすることで、安価に量産化できるようになりました。高電圧部がないことで、様々な衛星にも搭載できるようになります。また、顧客の要求に柔軟に対応できるのが同社の推進系の特徴でもあります。興味のある方は同社ホームページにアクセスして実際にMaxwell Mission Plannerを触ってみてください。
同社は、2019年中に推進機器を提供し始める見込みです。打ち上げに先立ち、厳しい試験と性能評価を様々な施設にて実施します。開発段階を終えて商用化の段階に移行したことで、CEOが創設者のSimon Halpern氏から、Beau Jarvis氏へと変わるそうです。Simon氏は同社に残り、継続して販売戦略等について積極的に助言していくようです。

かつて主流だった科学推進系のスラスタは、徐々に燃費の良い電気推進系に変わりつつあります。電気推進系の搭載は、積載する推進薬の減少及び推進系の長寿命化に繋がり、衛星にとって利点が多くあります。技術的にはまだ検証が必要な段階ではありますが、ボーイングやエアバスなど海外の大手衛星メーカーも電気推進系を搭載した衛星の製造を近年増加させているように、今後10年でますます電気推進系の需要は増加することが見込まれます。研究室や研究所のスピンオフで電気推進機器を開発するベンチャー企業は多くあり、今後どこが主力となるのか、ということにも要注目です。

【今週(11/12~11/18)のピックアップ】
1.日本でも宇宙活動法、施工へ
2.Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ
3.宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画

【参考記事】
運用終了まであと6年? 国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」の新展開
軌道上ガソリンスタンド計画、実現に向けた微小重量下での実験スタート【週刊宇宙ビジネスニュース11/5~11/11】
欧州有望宇宙ベンチャーThrustMeって? - 宙畑