NASAの火星探査機InSightの影の立役者とは?第35回「今週のSPACEENGLISH」

英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は11/17(日)~11/24(土)の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を5個ご紹介します。

それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
   
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/11/17~2018/11/24
※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.insight(39)

【固有名詞】NASAが打ち上げた火星探査機の名称

InSight
InSight
CREDIT: NASA/JPL-Caltech

11月26日、InSightは火星に着陸しました。
今回のミッションは火星の内部の構造と構成についての探査です。この目的を果たすためにInsightには地震計と熱流プローブが搭載されています。

まず、機器を設置するのにふさわしい場所を特定し、現在いるヘリジウム平原から移動する予定です。この過程が完了するには数か月かかるため、実際にデータを集められるのはもう少し先とのこと。
 
NASAでは、火星探査に力を入れています。このInSightの打ち上げには、NASAの科学ミッションのために用意されている資金額である10億ドル(1000億円)のうち、1億8000万ドル(約200億円)が投資されており、成果が期待されています。

■参照サイト(原文)
InSight successfully lands on Mars

2.safety(20)

NASAはボーイング社とSpaceX社の安全対策を見直す考えを表明しました。

主な対象はボーイング社のCST-100スターライナーと、NASAと共同で開発し最も安全で、最先端の宇宙飛行システムの一つであるされるSpace XのCrew-Dragonです。

両社はそれぞれ、「ボーイング社の製品、人とその環境の安全性に関して、保証する」「Space Xは米国宇宙飛行士が安全にISSに出入りするための努力より重要なことはなく、NASAが委託した責任を真剣に受け取っている」とコメントしており、NASAの方針に対し、真摯に対応していく姿勢を示している。

なぜ今安全対策の見直しを行うのか、NASAは表明していません。しかし、今年10月に起きたSoyuzMS-09の事故を繰り返さないため、安全管理について敏感になっているためなのではないかと考えられています。

■ 参照サイト(原文)
NASA to review safety cultures at commercial crew companies

3.threats(17)

【名詞】脅威

今週の英語フレーズ

This a huge problem, as it is critically important that we have a real understanding of the scope, degree, and diversity of the threats facing future use of space so that we can get the solutions to those threats right

一つの大きな問題は、将来、宇宙を利用する中で直面する脅威の範囲、程度、そして多様性を理解することで、その脅威に対する適切な解決方法を得ることが非常に大切なことだ。

■ 参照サイト(原文)
Op-ed | Real talk and real solutions to real space threats

4.tactical (17)

【形容詞】戦術的な

軍事衛星
アンテナを設置するアメリカの兵士
CREDIT: U.S. Army photo by Staff Sgt. Timothy R. Koster

アメリカは、衛星通信の技術の進歩に伴い、その脅威について警戒しています。トランプ政権が発表した国防戦略でも警告されました。

米国が脅威を感じている主な要因は、ロシア軍です。現在、ロシア軍は、ある範囲内で特定の写真のような受信器を標的とするためのいくつかのモバイル妨害機の配備が進んでいます。

これに対し、米国はPATSプログラムという計画を進めていることを明らかにしました。未だ詳しい内容は発表されていませんが、ユーザー端末、地上局、衛星の3つを利用した軍事計画のようです。
現在はユーザー端末のみ開発が進んでいます。

この開発のためにRaytheonと3900万ドル(4億円)、Viasatとは3300万ドル(約3億円)を投資する契約を結んでいることを明らかにしました。

■ 参照サイト(原文)
Future military satcom system puts cybersecurity first

5.marco(15)

【固有名詞】小型衛星の名称

MarCo
MarCoが撮影した火星の様子
CREDIT:NASA / JPL-Caltech

マルコはInSightから得られる情報をリアルタイムで中継する小型衛星です。マルコは、二つのマルコA,マルコBの小さな人工衛星からなり、全体で約13.5Kgほどです。InSightと一緒に打ち上げられました。

マルコの役割は、InSightが発した信号を受信し、地球と中継することと、InSightの着陸時の速度計測です。
Insightの主任エンジニアであるクラッシュ氏は、マルコが無事その役割を達成したことを発表しました。

今回、注目されたのが、InSightが火星到着後だけでなく、着陸の最中もInSightからの信号を受信可能にするというミッションです。このミッションは無事成功し、着陸している最中も探査機の状態を知ることができました。

NASAは様々な科学ミッションを小型の衛星で行うことに高い関心を示しています。
今回のマルコの成功は、惑星の探査が小型衛星で行えることへの期待を高め、NASAが提供する小型衛星の開発資金額の増加が見込めるのではないかと期待されています。

■参照サイト(原文)
MarCO success vindicates use of cubesats on deep space missions

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
以上、第35回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

次回の「今週のSPACE ENGLISH」は12/12(水)に11/25(日)~12/1(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
   
執筆者:ラディッシュ担当M.S.
※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら
   
【宙畑おすすめの宇宙ビジネス入門記事】
宇宙ビジネスとは~業界マップ、ビジネスモデル、注目企業、市場規模~
2017年宇宙ビジネス業界で何が起こったか
人工衛星を利用した地球の調べ方
日本の宇宙産業が10年遅れた理由、宇宙ビジネス≒ロケットじゃない

【宙畑のSNSアカウントをフォロー】
Twitterアカウントでは宙畑の最新記事や、国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑メンバーの視点交えてつぶやいています。