宙畑 Sorabatake

ビジネス事例

人工衛星で石油貯蔵量を知る~Ursa Space Systems~

Ursa Space Systemsは、衛星から撮影した画像を用いて、世界中の石油の貯蔵量のレポートを出す計画があると発表しました。その価値とは?

世界の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部が、易しく解説!

世界の石油貯蔵量を毎週提供するサービスを開始

Ursa Space Systemsは、衛星から撮影した画像を用いて、世界中の石油の貯蔵量のレポートを出す計画があると発表した。

2017年中に、週次でカリブ海、中東、北アフリカ、ヨーロッパの情報の提供を開始する。翌年にはアジア太平洋地域、アフリカ、アメリカ地域を追加する。

この5月にはすでに中国の石油貯蔵量を週次で顧客に提供し始めている。

世界の石油の貯蔵量がビジネスになるワケ

世界中の石油の貯蔵量が分かると、石油価格の予測に役立つと言われている。

金融アナリストやエネルギー企業は、中東や北アフリカの石油貯蔵量について、信頼できる情報を手に入れるのに苦労している。ヨーロッパやアメリカについては情報は手に入れやすいが、顧客はより頻度の高い情報を求めている。

Ursa Space Systemsの強みは、SAR画像と呼ばれる画像を用いていることだ。一般的に用いられている光学画像だと、夜間や雲がかかっていると地表の様子が分からないが、SAR画像であれば、昼夜や天候に左右されずに地表の様子を知ることができる。

衛星を使って、石油貯蔵量の監視をしようとしているのはUrsa Space Systemsだけではない。Orbital Insightは世界中の20,000個以上の石油タンクを監視している。

人工衛星が予測できるコトは石油貯蔵量だけでない

石油タンクの例のように、あまり明らかになっていない、世界中に散らばっている情報を衛星を用いて収集することによって、将来の予測に役立てることができる。他にも同じような例がきっとたくさんあるだろう。ぜひ探してみてほしい。

今週の英語フレーズ

“There are other places in the world in which there is no official reporting of oil inventories,”

石油貯蔵量に関する公式レポートがない場所は世界に他にもある

2017/08/10, SPACENEWS, Ursa Space Systems plans to track oil supplies around the world,

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