下町ロケットでも活躍! 地理空間情報の祭典G空間EXPOイベントレポート

”日本科学未来館”
G空間EXPOが開催された日本科学未来館
Image Credit: sorabatake

2018年11月15,16,17日の3日間、お台場の日本科学未来館でG空間EXPOが開催されました!
最近は、地理空間情報にも興味深々な宙畑編集部がイベントに参加してきた結果をレポートします!

【目次】
(1)G空間EXPOとは?
(2)未来の年の姿がわかる!未来地図
(3)降雨量を体感!JAXA GSMap VR体験
(4)情報を銀行に預ける??情報銀行とは
(5)統計データをマッピング、統計GIS「jSTAT MAP」
(6)Google Street Viewを超える??MMSの将来
(7)WIFIの電波で室内の人の流れを知るアドインテ
(8)まとめ~G空間情報の可能性~

(1)G空間EXPOとは?

「G空間社会」とは、地図(自分の位置)や空からの映像、測位衛星(GNSS衛星)等から得られる「いつ・どこ」情報に、さらにさまざまな情報を組み合わせて利活用することでより便利で楽しいサービス、家族や生活を支える安全・安心サービスなどを誰でも受けることができる社会をいいます。<ホームページより引用>

G空間EXPOとは、G空間社会の実現へ向けて、産学官が連携し、地理空間情報と衛星測位の利活用を推進する場であり、様々な関連団体や企業が成果やサービスを出展しています。

”みちびきがG空間社会へ導いてくれるよ”
「みちびきがG空間社会へ導いてくれるよ」が今年のテーマだそうです。
Image Credit : 2018 Geospatial Expo(http://www.g-expo.jp/)

(2)未来の年の姿がわかる!未来地図

MapFanは、痒いところに手が届く興味深い地図がたくさん用意されています。近い将来に建設される予定の施設をマッピングした「未来地図」。

面白いのは、官民問わず様々なネットワークから情報を入手されている情報であるとのこと。ホテルやショッピングモールの建設計画まで見ることができました。

他にも、江戸時代の古地図を現在と見比べることができる地図など、様々な地図がありました。

人間の活動のマップが多数用意されているので、衛星データで相関など見ることができると面白そうです。APIも購入可能とのことだったので、組み合わせて色々な分野に応用できそうですね。

地図サンプルは「MapFanラボサイト」から確認することができます。

”未来地図”
【未来地図】東京オリンピックでバレーボールの会場、東京パラリンピックで車いすバスケットボールの会場になる有明アリーナも発見できました。
Image Credit : MapFan

(3)降雨量を体感!JAXA GSMap VR体験

JAXAブースで紹介していたのは、全球降水観測計画「GPM」で衛星データから作った全球合成降水マップ。降雨量・雨の粒の大きさ・雨と雪の状態をそれぞれVRで見ることができ、西日本豪雨の際に兵庫や広島に降った雨量がどれほど凄まじかったかということを目の当たりにしました。

【参考サイト】
VRで体験!衛星降水データを見てみよう!
GSMap
西日本 記録的な大雨|読売新聞
西日本豪雨 捜索と復旧|読売新聞

”西日本豪雨時のGSMapでの降雨の様子”
西日本豪雨時のGSMapでの降雨の様子
Image Credit : JAXA

(4)情報を銀行に預ける??情報銀行とは

銀行といえば当然お金を預けるところですが、インフォメーションバンクコンソーシアムというブースで紹介していたのは私たちの個人情報を預ける「情報銀行」というシステムでした。

SNSや、オンラインショップなど、いくつ登録してるものがあるかわからないほど私たちは個人情報を様々なところに提供していますが、そんな個人情報を情報銀行に預けるとしたらどうでなるでしょうか?

例えば、あるお店の利用ポイントが100ポイントたまっているという情報を公開可の情報として情報銀行に預けるとします。

この情報を欲しいと思う企業がいれば、企業は情報銀行から情報を買うことができます。購入された情報の利益を銀行は預けてくれた人にも支払うというシステムを情報銀行というそうです。

個人情報は情報銀行に預けて、お金と同じように資産運用する時代が来るかもしれません。

”情報銀行のイメージ”
情報銀行のイメージ
Image Credit : インフォメーションバンクコンソーシアム

(5)統計データをマッピング、統計GIS「jSTAT MAP」

統計局のブースで紹介していたのは、国勢調査など統計局が持っている統計データをマッピング化し、市区町村ごとの比較や店舗の分布、該当範囲にいる対象人口の集計などができるGIS。その名もjSTAT MAPという統計地図作成ツールです。

最近衛星データを眺めることが多い宙畑編集部にとっては、この統計地図に衛星データを重ね合わせて何か見えてくるものがないかなと思わざるを得ませんでした。

”jSTATMAP”
国勢調査など統計局が持っている統計データをマッピング化したjSTAT MAP
Image Credit :統計局

(6)Google Street Viewを超える??MMSの将来

三菱電機のブースで展示されていたのがMMS、モビールマッピングシステムです。

レーザーの跳ね返りを見ることで、空間の3次元測定(点群データ)を行います。Google Street Viewでは画像が見えるだけですが、MMSの場合は3次元的な情報を含んでいます。

今はまだ計測端末が高価ですが、今後端末の値段が下がってくれば、バスやタクシーなど街中を走る車に取り付けて常時計測を行うことで、常に最新の3次元マップが手に入る世界が来るそうです!

自動運転との親和性も高そうですね!

アイサンテクノロジーのMMSへの取り組み
Image Credit :アイサンテクノロジー

【参考サイト】
MMSとは?

(7)WIFIの電波で室内の人の流れを知るアドインテ

かわいらしいダッシュボード画面が目を引いたのは、アドインテという会社です。

独自の装置でスマートフォンから出るWIFIの電波をキャッチして、人の流れを可視化する技術を持っています。

この情報を利用して、商業施設ではどこに人が溜まりやすいのか、靴売り場に行った人は次にどこに行くことが多いのかなど、売り場設計に有益な情報を得ることができるとのことです。

衛星画像では屋内の様子を探ることができないので、こういった情報との組み合わせが重要だなと感じました。

https://adinte.co.jp/

(8)まとめ~G空間情報の可能性~

普段は衛星画像ばかりみている宙畑ですが、G空間EXPOに来てみて、

● 衛星データ以外のデータもたくさんあること
● それらは衛星データと組み合わせてさらに面白くなる可能性を秘めていること
● ユーザーニーズに合わせて表現の仕方も多くある。データがあるだけでは役に立たない
と感じました。

車の自動運転やドローンなどが一般的になってくればG空間情報はなくてはならないものになっていくことは間違いないでしょう。

衛星データはそれだけでは直接我々の生活には紐づかないものも多いです。しかし、それ以外のG空間情報と紐づけることができれば、広いエリアを一度に撮れる衛星が役に立つこともあるはずです。

つまり、衛星データとG空間情報データは組み合わせていくことが大切ですね。

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