「宇宙業界は、地上の経験を必要としている」通信・電力インフラ業界から宇宙交通管理の基盤を作るPMに転身して2カ月の手応え
非宇宙業界から宇宙業界に転職をした人に焦点を当てたインタビュー連載「Why Space」、14人目のインタビュイーはStar Signal Solutionsのプロジェクトマネージャー、山田由貴さんです。日常を支えるインフラに興味を持ち続ける山田さんが宇宙業界に見出した、未来のインフラを支える仕事とは。
非宇宙業界から宇宙業界に転職をした人に焦点を当てたインタビュー連載「Why Space~なぜあなたは宇宙業界へ?なぜ宇宙業界はこうなってる?~」に登場いただく14人目は、Star Signal Solutionsのプロジェクトマネージャー、山田由貴さんです。
本連載「Why Space」では、非宇宙業界から宇宙業界に転職もしくは参入された方に「なぜ宇宙業界に転職したのか」「宇宙業界に転職してなぜ?と思ったこと」という2つの「なぜ」を問い、宇宙業界で働くリアルをお届けしてまいります。
(1)「大学の専攻は魚の病気」建築を学ぶ中で気づいた、暮らしを支えるインフラへの関心
宙畑:まず、大学ではどのようなことを学ばれていたのか、そして現在のStar Signal Solutionsに出会うまでの経緯を教えてください。
山田:私は、最初は建築系の学科に進んだのですが、途中で大学に入りなおすことになり、その時の専攻は魚の病気でした。
宙畑:最初は建築だったんですね。なぜ大学に入り直すことになったのでしょうか?
山田:最初に入ったのがデザイン工学科だったこともあると思うのですが、建築の授業では、教授や先生が世界的に有名な美しい建築物を紹介して、「この建築はいいよね」という話が多くありました。
ただ、そのような授業を聞き続けていくと、私が興味を持つのは、人の生活を支えるものとしての構造物だったり、生活をより良くするための施設だったり、インフラに近いものだと気づいたのです。
山田:また、家庭の事情や地理的な要因など、いくつかの事情が複合的にあって、もう一度、大学受験をしてみることになったんです。
宙畑:最終的に、水産を選んだ理由は何だったのでしょう?
山田:もともと生き物が好きだったことが大きいですね。私は千葉県の浦安市で育ったのですが、今はディズニーランドで有名な浦安市も、もともとは水産が盛んな町でした。
海からすぐの場所で育って、海で過ごす時間もありました。そうした経験から、日本の文化の根底にある水産というものに惹かれたんです。
その後、大学院まで進み、卒業後は結婚して、家族についていく形で海外にしばらく住みました。
(2)水産から、金融取引を1ミリ秒でも速くするマイクロ波回線のPMへ
宙畑:最初は就職ではなく、海外に住むことになったのですね。最初のキャリアはどのように始まったのでしょうか?
山田:日本に帰国することになり、せっかく新しい環境になったので、何か新しいこと、自分が知らないことを身につけたいと思ったんです。そこで最初に入ったのが、海外経験者を集めたIT系の派遣会社で、ITの基礎を教えてもらいました。
その派遣先になったのが、後に正社員として働くことになる会社です。例えば、マイクロ波回線施設の施工におけるプロジェクトマネジメントを行いました。
宙畑:マイクロ波回線というのは、私たちの身近なところでいうと、どのように使われているのでしょうか?
山田:例えば、電力会社やガス会社では、発電所や中継設備などを山奥に持っていることがあります。そこには鉄塔が立っていて、大きなアンテナが付いている設備があります。
マイクロ波は、隣の局まで見通しが取れないと通信できないので、そうした設備を日本各地に設置して通信しています。携帯電話などの通信を支えるバックホールのネットワークでも使われています。
また、私が担当したプロジェクトは少し特殊で、一般の生活を支えるというより、誰よりも早く金融取引をするために、企業が自分で費用を払って利用する回線でした。
宙畑:金融取引のために、そこまで通信速度を追求するんですね。
山田:そうなんです。民間企業が、より円滑に金融市場で売買をするための回線です。
海底ケーブルが陸に上がってくる場所から、取引の中心となるデータセンターまでを、なるべく真っ直ぐにつなぐことが重要です。また、光ファイバーを通すよりも、マイクロ波で空中を飛ばしたほうが伝搬速度が速くなるのです。
この仕事を通じて、通信のレイテンシー(遅延)というものも意識するようになりました。
他にも、特別高圧機器メーカーのPMとして、変電所に置く機器を、海外工場で検査しながら集め、現場に据え付ける仕事をしました。その後は、米軍基地内での電気工事の施工会社のサポートといった経験もできました。
プロジェクトは3〜4年続くものもあり、案件ごとに海外工場や施工会社など、さまざまな関係者と調整しながら進めていました。
(3)「宇宙をロマンではなく社会基盤として見ていた」3年分のオファーの中、この一社にだけ応募した
宙畑:Star Signal Solutionsへの転職はどのような経緯だったのでしょうか。
山田:前職は、さまざまなお客様のプロジェクトを広く経験でき、とても良い環境でした。ただ、次第に「自分の得意分野を作る何かに取り組んでみたい」と思うようになって、転職サイトに登録していました。
その後、3年近く転職サイトのオファーを見ながら過ごしていたのですが、Star Signal Solutionsのオーストラリアにおける観測設備開発に携わるPMとして興味がないか、宇宙人材エージェントのインバイトユーの河辺さんに声をかけていただきました。
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山田:実は、転職サイトに登録してから実際に転職に向けての活動を進めることになったのはStar Signal Solutionsが初めてで、面談に進んだ唯一の会社でした。
宙畑:3年間、おそらく多くのオファーが来ていた中でStar Signal Solutionsのどのような点で興味を持たれたのでしょうか。
山田:ゼネコンやデータセンター建設など、専門性が求められる分野では、社会人経験もそれほど長くなく、専門の勉強をしてきたわけでもない自分が手を挙げていいのかなという気持ちがありました。
ただ、宇宙は、これから新しくビジネスとして広がっていく分野です。もちろん宇宙には専門家の方たちがいます。でも、もし宇宙ビジネスがこれから社会に広がっていくのであれば、宇宙を知っていて、なおかつ建設事業や事業開発など、別の領域の経験を持つ人も必要になる。初めからそれを兼ね備えた人は限られると考え、「自分が手を挙げてもいいのかな」と思えたんです。
そしてもう一つ、Star Signal Solutionsが宇宙をロマンではなく、社会基盤として見ていたこと。この二つが応募のきっかけになりました。
宙畑:もともと宇宙自体に興味があったのでしょうか?
山田:私は「自分が宇宙に行きたい」とか「宇宙に憧れている」というタイプではなかったんです。むしろ私は、海に浮かんでいれば幸せな人間です(笑)。
山田:ただ、人類がいろいろなことを進めていく中で、その最前線に、必ずしも宇宙を全肯定していない人間もいるべきなんじゃないかと思っていました。特別な憧れを持っていない人間だからこそ、別の視点を持てるかもしれないとも考えています。
宙畑:実際に入社を決める際、不安はありませんでしたか?
山田:もともと自分が知らない分野なので、Star Signal Solutionsの持つ技術がどの程度現実的で、どのような価値を生み出せるのか、自分では評価できないという不安はありました。その点、JAXAスタートアップであることは安心材料でした。
また、宇宙ビジネスも、単なるチャレンジではなく、現実的なものとして見られるようになってきています。万が一、今後転職しなければならなくなったとしても、キャリアとしてはポジティブな経験になると考えました。
宙畑:Star Signal Solutionsは、当初から山田さんが抱いていたインフラに触れたいという思いと、新しいことに取り組みたいという思いがどちらも満たせる場所だったのですね。
(4)Star Signal Solutionsが担う、宇宙産業を支える宇宙交通管理の重要性
宙畑:あらためて、Star Signal Solutionsが取り組んでいる事業について教えてください。宇宙領域の中で、どのような役割を担おうとしているのでしょうか?
山田:Star Signal Solutionsという社名にあるSignalは信号という意味ですが、宇宙交通管理(
STM:Space Traffic Management)に関わる会社です。
宙畑メモ:宇宙交通管理(STM:Space Traffic Management)とは
人工衛星の打上げから運用終了・廃棄まで一連の宇宙利用の安全性を確保するための取り組みのことで、軌道上サービスやデブリの抑制、人工衛星の衝突防止、宇宙状況把握(SSA:Space Situational Awareness)など、宇宙空間を持続的に活動可能なものとするために必要な多様なサービスが含まれています。
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山田:私たちは、宇宙交通管理の中でも、宇宙を観測する技術を用いて、宇宙を広く全体的に把握します。いわゆる宇宙状況把握(SSA)の領域です。
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山田:宇宙交通管理における制度を作っていく中で、今、宇宙がどのような状況になっているのか、そのベースを作る役割だと考えています。
宙畑:山田さんが担当されているのは、オーストラリアに新たな宇宙を観測する設備を作る業務だと伺いました。
山田:はい。オーストラリアに光学の宇宙観測設備を作ろうとしています。
宙畑:光学による観測ということですが、アメリカでSSAに関わる代表企業とも言えるLeoLabsはレーダーによる観測がメインです。光学とレーダーではどのような違いがあるのでしょうか?
山田:レーダーは電波を照射してその反射から物体を捉えるのに対して、光学はカメラのように広い視野を一度に撮像できます。
宇宙には、すでに存在が把握されている衛星などの情報をまとめたカタログがあります。ただ、すべての物体が最初からカタログに載っているわけではありません。
そこで弊社は、今のカタログにないものまで含めて検出し、データベースのサービスとして提供するところまでを目指しています。
宙畑:つまり、「何があるのか分かっているものを見る」だけではなく、「まだ知られていないものを見つける」ということですね。
山田:そうですね。そこが光学の強みだと思っています。
宙畑:なぜオーストラリアなのでしょうか?
山田:理由はいくつかありますが、ひとつは観測環境として適しているからです。設備を作ろうとしているのは砂漠です。光学観測では天候の影響を受けるので、晴天率が高く、雲が少ないことは重要です。
山田:すでに気象衛星や測位衛星、通信衛星と宇宙利用は私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、これからも宇宙利用が広がっていけば、宇宙空間も地上と同じように、安全に利用するためのインフラがさらに必要となります。
現在の宇宙状況把握は、日本が海外のサービスやカタログに頼っている部分がある中で、日本自身が宇宙空間を把握するためのインフラを持つことには意味があると思います。
宙畑:これまでお話しいただいた「インフラを支えたい」という思いともつながりますね。
(5)「少人数でできたことを、大きくするために整理して仕組みにしていく」これまでのキャリアが生きた瞬間
宙畑:Star Signal Solutionsで働く中で、これまでのキャリアが生きたと感じる場面はありますか?
山田:まだ入社して2カ月なので、これからという部分もありますが、今まで少人数でできていたことを、これから大きくしていくために整理して、仕組みにしていく部分では、これまでの経験が生きていると思います。
Star Signal Solutionsで、PMは現状2人ですが、今後事業を拡大していく中では、プロジェクトの進め方や契約、調達など、個人の経験だけに頼らず、再現性のある形にしていく必要があります。
宙畑:宇宙業界では、どのような人がPMとして活躍できると思いますか?
山田:宇宙業界だから特別に必要なスキルというのは、そこまでないと思っています。
私自身、宇宙業界に入る前は、「宇宙」と聞くと、理学や高度な専門技術の世界というイメージがありました。でも実際に入ってみると、観測設備や地上局、ロケットを打上げる射場といった宇宙のための設備を作るには、地上でやらなければならないことがたくさんある。
今回、私が担当しているのも宇宙を観測する仕事ですが、実際に自分がやっているのは、地球上に設備を建設することです。そう考えると、やっていること自体は、これまでの仕事と大きく変わりません。
宙畑:宇宙だからこそ、特殊な能力が必要というより、一般的なスキルが重要だと。
山田:そうですね。観測設備を作ることも、得られたデータをユーザーに届けることも、サービスやコミュニケーションを作るという意味では、宇宙業界以外にもある仕事です。宇宙だからと構えず、拡大している業界だからこそ、他業界からのスキルの流入が必要になると思います。
(6)「ペースが違う」「そんなことも教えてくれるの?」入社して驚いた宇宙業界の2つのこと
宙畑:これまでの業界と比べて、宇宙業界に入って感じた違いはありますか?
山田:大きく2つあります。1つ目は、仕事のペースが違うことです。
これまでは、何かの期限に間に合わせるために、どうにかして物事を動かす側として仕事をすることが多かったんです。一方で、宇宙業界の現状は、思いのある人がいて、専門性を持った人がいて、物事がどんどん前に進んでいく。
技術開発や事業の速度に、契約・調達・プロジェクト管理の仕組みを追いつかせるのが私の役割で、必要とされている動きそのものが違います。
宇宙業界では、「誰よりも先に」ということが重要なので、そのスピード感を削がないようにする必要があると思っています。
宙畑:これまでのPMとは、求められる役割が少し違うということですね。
山田:そうですね。2つ目は、業界の中で協調する意識が強いことです。
もちろん企業同士なので競争はあります。でも、みんなで宇宙という未知に向かっているからなのか、会社をまたいで協力する場面がすごく多い。
「そんなことも教えてくれるの?」と思うようなことまで教えてくれたり、アドバイスをもらったり、人と人をつないでもらったり。私が直接携わっているのはオーストラリアが中心ですが、社内で世界全体の計画を見ている中でも、そういう場面によく出会います。
これまで私が経験してきた業界では、期限があれば、どちらかがお尻を叩いたり、交渉の中で「ここは譲る、譲らない」といった場面が当然ありました。それと比べると、宇宙業界は人間関係も含めて、ギスギスしている感じがあまりないですね。
宙畑:それは日本だけでなく、海外でも感じますか?
山田:そうですね。少なくとも私が関わっている範囲では、海外でもそう感じます。
ただ、そこは良い面だけではなくて、表裏一体なのかなとも思っています。和やかですが、みんなが同じ方向を見ているからこそ、今まで許されていた部分もあると思うんです。
宇宙ビジネスがさらに大きくなっていけば、当然、企業同士の競争も強くなります。そうなったときに、今の宇宙業界が持っている協調の意識をどう維持していくのかは、一つの課題になると思います。
これから宇宙が本格的なビジネスになっていく中で、競争と協調のバランスをどう取るのか。そこは、これからの宇宙業界を見ていく上でも、非常に重要なポイントだと思います。
(7)「環境」として捉える場所が地表・大気から宇宙まで広がった時代に生きている
宙畑:ここまでお話を伺ってきましたが、山田さんが感じている宇宙業界の伸びしろや、これから楽しみにしていることはありますか?
山田:これまで私は、「環境」というと地表・大気までだと思っていたんです。でも、もう止められないスピードで、私たちは宇宙から恩恵を受けていると思っています。
だからこそ、宇宙を「未来のもの」としてではなく、「日常のもの」として捉えるのに、今はすごくいいタイミングなんじゃないかと思っています。
山田:宇宙は、特別に遠い場所というより、「空の延長」として捉えられるようになってきた。そうやって日常としての宇宙という感覚をみんなが持つようになると、そこから新しいサービスも出てくると思います。
今は、宇宙ビジネスそのものが成長しているだけではなく、宇宙業界の文化や風土も形づくられている時期です。だからこそ、みんなで一緒に作っていくタイミングなのかなと思っています。
宙畑:「環境」の範囲が宇宙まで広がっていく、という考え方は面白いですね。
山田:そうですね。私自身も、その感覚を持つようになったのは入社するタイミングくらいでした。
これまでは宇宙を、自分たちの生活とは少し離れた場所として考えていた。でも、衛星が当たり前のように使われ、その衛星が活動する環境を維持することまで考えると、宇宙も私たちが暮らす環境の一部なんですよね。
宙畑:あらためて、Star Signal Solutionsはどのような存在を目指しているのでしょうか?
山田:会社としては、宇宙交通の基盤を提供することだと思っています。
衛星事業者さんをはじめ、これから宇宙でさまざまなことをする人たちが、生き生きと活動できるように、そのためのインフラを整えていく。
その中で私は、技術を形にしようとしているエンジニアたちが、思い切り仕事ができる環境を整える役割を担いたいと思っています。エンジニアが技術そのものに集中できるように、必要な契約や調達、プロジェクトの仕組みを整えていく。そして、自由な発想をしてもらえるようにしたいです。
(8)「キラキラを実現するためにやらないといけないことは、宇宙ではないところ」転職を迷っている方への一言
宙畑:最後に、宇宙業界への転職に興味を持っている方に、一言メッセージをお願いします。例えば、宇宙に憧れはあったけれど、これまで宇宙とは直接関係のない仕事をしてきた方も多いと聞きます。そのような方に向けて、何か伝えたいことはありますか?
山田:宇宙に憧れを持ちながら、別の仕事をしていることを、「夢に向かって進めなかった時間」と捉えている方もいると思います。
でも、私はむしろ、それまでやってきたことが武器になると思っています。
宇宙業界に入ってみると、これまでの経験を生かせる場面はたくさんあります。宇宙への思いがあって、その思いを後押しする経験を持っている。それは決して遠回りではないと思います。
宙畑:また、宇宙業界というと、専門的な知識が必要なのではないか、と感じる方も多くいらっしゃいます。
山田:そうですね。「宇宙業界と聞くと、キラキラした人たちについていけないんじゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実際にその「キラキラ」を実現するためにやらなければいけないことは、宇宙ではないところで普通にやっていることが大半なんです。
例えば、今回私が見ているのは宇宙ですが、仕事としてやっているのは地球上に観測設備を設置し、システムを構築すること。そう考えると、やっていること自体は、これまでと全然変わっていません。
だから、宇宙だからといって構えすぎなくてもいい。「一般的な業界での経験こそ、今の宇宙業界に求められている経験」だと思います。
もちろん、宇宙について新しく学ぶことはあります。でも、これまで身につけてきた経験を持ったまま、新しいフィールドに入っていけばいい。
そして私自身、今の仕事をしていて感じるのは、自分の仕事が「未来を形づくる手伝い」になっていることがモチベーションになっているということです。
(9)Star Signal Solutionsの求人情報
現在、Star Signal Solutionsではさまざまな職種で求人が募集されています。ぜひ採用サイトをのぞいてみてください。
■編集部がグッと来たポイント
取材を通して見えてきたのが、山田さんのキャリアに一貫していた「支える」という姿勢です。
建築ではなく、人の生活を支える土木に惹かれ、水産では海や地域の文化に惹かれ、前職では通信や電力インフラを支え、現在は宇宙で活動する人たちのためのインフラを整える。
「宇宙に関わる仕事」と聞くと、ロケットや衛星を直接つくる専門家を思い浮かべがちです。しかし、宇宙という新しい社会基盤をつくるには、これまで別の業界で培われてきたPM、調達、契約、建設、通信など、さまざまな経験が必要になります。
その点、山田さんの前職ではマイクロ波回線や電力設備など、宇宙とは一見かけ離れたキャリアを歩んできたにもかかわらず、その経験が今、宇宙インフラの構築にそのままつながっています。
「宇宙だから特別な経験が必要なのではなく、宇宙だからこそ、これまでの経験が生きる」
宇宙産業が加速度的に成長しているからこそ、宇宙という環境を利用し続けるためのインフラの重要性は増しています。山田さん、そして、Star Signal Solutionsの今後がより楽しみになった取材でした。

