宙畑 Sorabatake

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宇宙空間で3Dプリンティング、ゲームチェンジャーになるか【週刊宇宙ビジネスニュース 7/15〜7/21】

一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを厳選してお届けする連載「週刊宇宙ビジネスニュース」は毎週月曜日更新!

Made In Spaceが目指す宇宙空間での3Dプリンティングと衛星組み立てのイメージ図 Credit : Made In Space

NASAは2019年7月13日、宇宙空間で3Dプリンティングのデモンストレーションを行うために、アメリカの宇宙ベンチャーMade In Spaceと約74億円の契約を結んだことを発表しました。

Made In Spaceは宇宙空間での組み立て技術“Archinaut”の初号機を2022年以降にRocket Lab社のElectronロケットで打ち上げ予定です。

初号機は3Dプリンターで約10mの梁(はり)を製作予定で、この技術は今後太陽電池の展開などに活かされていく予定とのこと。

梁を伸ばしていく様子 Credit : Made In Space

宇宙空間での3Dプリンティングについては、地上とは異なる要素が大きくは2つ、真空環境と無重力環境があります。

真空環境下について、Mede In Spaceは2017年に既に地上の真空チャンバ内で複数構造物の製造に成功しています。

また、無重力環境下については、宇宙ステーションの中で3Dプリンティングも実施しているため、それぞれの要素の検証は済んでおり、今回の実証は真空かつ無重力下で3Dプリンティングが行えるかどうかの確認となります。

この「宇宙空間で製造・組み立てを行う」サービスは、「軌道上サービス(In-Orbit Servicing)」の一つです。

軌道上サービスとは、文字通り軌道上で衛星に対して行うサービスのことで、他にも宇宙空間で衛星に給油を行ったり、動かなくなった衛星を混みあっている軌道が移動させたりといったことが考えられ実証実験が始まっています。

このような背景には、年々増加する衛星の数が上げられます。軌道が混みあっており、衛星同士が衝突する危険性があるため、壊れた衛星はすぐに軌道から退避する必要があります。

1980機の衛星打ち上げを計画するOneWebは、今週6機の試験機を使ったハイビジョン動画の通信試験に成功し、着々と衛星を使った通信ネットワークの整備を進めています。

今回の6機は正常に動作しているようですが、1980機あれば動かない機体も出てくることが想定され、故障機の適切な取り扱いが求められるところです。

また、中国が独自に打ち上げた有人宇宙ステーションである天宮2号は、3年間のミッションを終えて今週、南太平洋の安全なエリアに制御させながら落下させることに成功させたようです。

今後は衛星を作るだけでなく、修理や廃棄など衛星のライフサイクル全体の対応が求められています。

参考

NASA Funds Demo of 3D-Printed Spacecraft Parts Made, Assembled in Orbit

OneWeb Successfully Delivers HD Streaming From Space

China's Tiangong-2 Space Lab Falls to Earth Over South Pacific

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