アメリカに追いつけ!〜EUの宇宙ベンチャー育成戦略〜
次世代のイーロン・マスク(Space X創設者)やジェフ・ベゾス(Amazon/Blue Origin創設者)がヨーロッパに登場するかもしれない。
次世代のイーロン・マスク(Space X創設者)やジェフ・ベゾス(Amazon/Blue Origin創設者)がヨーロッパに登場するかもしれない。
2016年10月26日、EU宇宙開発委員会は宇宙ベンチャーを創出する新戦略を発表した。
ヨーロッパの宇宙ビジネス市場
ヨーロッパのアリアンスペース社や衛星開発を担う企業にとって、28ヵ国が集うEUは最大の顧客となっている。EUの2014年から2020年までの宇宙開発予算は120億ユーロ(1.4兆円)と言われており、これだけでもヨーロッパの宇宙開発企業にとっては大きな利益となるはずだ。しかし、BrexitをきっかけにEUのほころびが見え始めた今、EUからの受注だけを頼りにしては、サステイナブルな宇宙ビジネスとは言えない状況になってきている。
ヨーロッパの宇宙ビジネスの新戦略
新戦略では、ヨーロッパの宇宙開発企業への公共投資計画と宇宙ベンチャーを支援するベンチャーキャピタルの設立を発表した。これに併せて「今後、ヨーロッパの宇宙ビジネスを加速させるには、多くの起業家や民間投資が必要だ。」と欧州委員会域内市場・産業・起業・中小企業総局代表は強調している。
この新戦略によって、宇宙ベンチャーを次々と輩出するアメリカのベンチャーキャピタルのような仕組みを整えるのがEU宇宙開発委員会の狙いだ。これを機にアメリカのSpace XやBlue Originといった宇宙ビジネスに新規参入するスタートアップがヨーロッパにも現れるかもしれない。
今週の英語フレーズ
Europe’s space sector needs more entrepreneurs and more private investment if it is to stay ahead of the curve.
これからの時代を生き抜くには、宇宙分野における起業家と投資家がヨーロッパには必要だ。
2016/10/26, SPACE NEWS, EU’s new space policy to invest in startups, boost private investment.