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衛星向け「水エンジン」開発のPale Blue、伊D-Orbitの衛星に搭載して宇宙実証へ。25年に2回打ち上げ【宇宙ビジネスニュース】

【2025年1月20日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

小型衛星向け「水エンジン」を開発するPale Blueは1月8日、開発中の水イオンエンジン(PBI)をイタリアのD-Orbitの小型衛星「ION Satellite Carrier」に搭載して2025年に2回打ち上げることを発表しました。

本契約では、世界初となる1U(10×10×高さ10cmの直方体)+水イオンエンジン(PBI)の宇宙実証が行われる予定です。

Pale Blueは2020年に創業した東京大学発スタートアップ企業です。同社はこれまでにソニーのSTAR SPHEREプロジェクトに使用される超小型衛星「EYE」向けに水エンジンを提供した実績があります。2023年には小型人工衛星向けエンジンの価値向上や量産の研究開発を加速させつつ、生産拠点を立ち上げる計画を公表していました。

D-Orbitは、ロケットから放出された複数の衛星をそれぞれ目的の軌道まで運ぶサービスや軌道上に残る軌道投入機を活用して宇宙実証の機会を提供するサービスなどを手掛けています。2024年9月には、シリーズCラウンドのセカンドクローズを完了し、丸紅らから資金調達を実施したことを発表していました。

なお、D-Orbit のION Satellite Carrierはすでに14件のミッションに成功しており、複数の衛星放出、ミッション機器の運用、宇宙実証を行っています。

今回発表された契約によるPBIの宇宙実証に向けた打ち上げは2025年の6月と10月に予定されているということです。

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参考

Pale Blue、世界初1U+水イオンエンジンを宇宙実証へ、伊D-Orbitと契約

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