宙畑 Sorabatake

アップデート

日本最大級の宇宙ビジネス展「第3回SPEXA」現地レポート!

2026年5月27日(水)〜29日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて、日本最大級の宇宙ビジネス展「第3回 SPEXA -【国際】宇宙ビジネス展-」が開催中。宙畑編集部が現地から【随時更新】でレポート!

2026年5月27日(水)〜29日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて、日本最大級の宇宙ビジネス展「第3回 SPEXA -【国際】宇宙ビジネス展-」が開催されています。

3回目を迎える今回は、出展企業数が前回比1.5倍、第1回比では4倍以上となる約300社へと大きく増えています。

ロケットや人工衛星の開発といった上流の領域から、衛星データ利活用、宇宙データセンター、AI、月面探査など、宇宙ビジネスの「いま」と「未来」を象徴する多種多様なプレイヤーが集積しています。

宙畑編集部では、会場の熱気と最新のトレンドをいち早くお届けすべく、現地から【随時更新】でレポート!

注目のブースや見どころをリアルタイムでお伝えします。会場へ足を運ぶ前の予習としてはもちろん、遠方から現地の熱気を感じたい方も、ぜひチェックしてください!

入口でははやぶさ2がお出迎え
会期中は宇宙戦略基金の特集にも注目です!

輸送

インターステラテクノロジズ

小型人工衛星打上げロケットZEROの開発を進めるインターステラテクノロジズは、ZEROの実寸大の大きさが分かる展示を掲出しています。

低軌道への最大衛星重量は1,000kgと、小型ロケットの中でも載せられる重量は比較的大きく、複数の小型衛星を同時に打上げられるような仕様となっています。

現在、2025年のロケット打上げ回数が世界全体の総計で316回と増えて続けているなか、日本における打上げ回数は3回で世界シェアの1%未満にとどまっています。このような課題に対して、国が宇宙戦略基金の基本方針として目標に掲げる「2030年代前半までに基幹ロケットと民間ロケットでの国内打上げ能力を年間30件程度確保」の一端を担う企業としての強い思いが、5月28日に行われた講演でも語られていました。

将来宇宙輸送システムと「HELLO SPACE ECONOMY みんなでつくる、経済圏。」

再使用型ロケット「ASCA(アスカ)」の開発を進める将来宇宙輸送システムは、SPEXAで「HELLO SPACE ECONOMY みんなでつくる、経済圏。」と題した業種を横断する10社での合同出展を行っています。

「1.0」「2.0」「3.0」と、宇宙への輸送手段が確立されるところから、最終的には人が宇宙に当たり前に訪れる時代を見据えた展示まで、業種横断ならではのユニークな展示となっています。

羽毛布団やマットレスで著名な西川株式会社の展示は、SPEXAを訪れた多くの方の目にとまっていました。

日本航空

日本航空(以下、JAL)の出展ブースでは、2026年5月26日に発表された、航空会社として世界初の月面輸送サービス「ARGO PROJECT」の展示がありました。本サービスはispaceが提供する月面着陸ミッションのペイロード輸送枠を活用するもので、JALとJALUXが企画主体となり、JALUXは専用の月面輸送ボックス「Möbius Ark(メビウス・アーク)/メビウスの方舟」の開発と搭載品の募集を担当。

ボックスの大きさは約20cm×20cm×10cmで、内部は24の区画(予定)に分けられ、月面環境に耐える素材で搭載品が保護されます。

どのようなものが入るかについては、JALが全国の地域や企業と連携し、地域の特産品や企業を代表する製品など、現代の文化を反映した品々を募集するとのこと。

どのようなものが月面に届けられるのか、非常に楽しみなプロジェクトです。

衛星

QPS研究所

現在、9機の小型SAR衛星を運用するQPS研究所では、小型SAR衛星のステッカーに思い思いのコメントを書いてボードに貼る企画が行われていました。

SAR衛星ということで、宙畑編集部では雲がかかっているところにステッカーを貼ってみました。同社は2030年に36機のQPS-SARコンステレーションの構築を目指しており、実現すれば特定のエリアを平均10分間隔で観測することが可能になるとのこと。

QPS研究所の地球観測衛星が取得したSAR画像の好きな壁紙がもらえるQRコードのボードも準備されていました。

Synspective

QPS研究所と同様に小型SAR衛星開発を行い、取得したデータを活用したソリューション提供も行うSynspectiveもSPEXAでは展示をしていました。

同社はSPEXA会期中の2026年5月28日にイタリアを代表する地球観測サービスプロバイダーであるe-GEOSと、複数年にわたる戦略的パートナーシップ契約を締結したことを発表。

e-GEOSが全世界における商業データの独占販売権を有するイタリア宇宙機関およびイタリア国防省が運用する地球観測衛星「COSMO-SkyMed」と、Synspectiveの「StriX」から取得されるデータを統合し、それぞれが有するマルチセンサープラットフォーム、解析アルゴリズム、付加価値処理技術を組み合わせることで、高度な地理空間インテリジェンス・ソリューションを共同で開発するとのこと。

発表内容について気になる方は最終日に直接聞いてみてはいかがでしょうか?

アイネット

2026年5月25日に、ANAホールディングスと、航空整備士養成訓練を応用した衛星製造・検査事業者向け基礎技能訓練プログラムの共同開発およびサービス提供の検討を開始したことを発表していたアイネットも大きなブースで出展していました。

人工衛星の製造需要が高まる一方で、人工衛星製造や検査に携わる人材供給や育成体制の構築が大きな課題となっているなか、内閣府が作成した「宇宙スキル標準」 の内容にも沿ったプログラムが準備されています。宇宙ビジネスを支える人材の創出に寄与する新しいサービスとして、注目です。

三井住友銀行

三井住友銀行は、宇宙スタートアップ支援の実績に関する展示や三井住友ファイナンス&リースグループの出資会社であるSMFLレンタルの展示ありました。

衛星開発における計測器や評価システム、試験環境を購入するのではなく、レンタルすることによりコストを抑えた宇宙開発・事業の推進が可能となります。

衛星データ利用

Tellus

宙畑を運営するTellus(S12-23)もSPEXAでブースを出展しています!

地球観測衛星の運用に関わる企業の皆様、衛星データソリューションを提供されている企業の皆様、衛星データの利活用に興味がある方、ぜひお立ち寄りください。

地球観測衛星「GOSAT(いぶき)」シリーズの温室効果ガス濃度3D可視化する「GOSAT 3D Visualizer」を触れる展示もございます!
Tellusのブースでは宙畑のポスターも掲出しています!

Meta Syastems

Meta Systemsは、海流の可視化や赤潮の予測など主に漁業者向けの衛星データを活用した解析を行っています。

第1期宇宙戦略基金で採択された「IUU(違法・無報告・無規則)漁業対策を目的とした不審船識別」というプロジェクトの連携機関としても参画しています。

NEW SPACE INTELLIGENCE

複数の異なる地球観測衛星から得られたデータを、一つの基板上で統合する技術を開発するNEW SPACE INTELLIGENCEは、大きなブースを出展。

同社の技術開発に関するインタビューは「ニーズとシーズの距離が限りなく0に近づく、生成AI×Tellusが実現する衛星データの未来」でもお伺いしておりますので、ぜひご覧ください。

Ridge-i

AI・ディープラーニング技術のコンサルティングおよび開発や衛星データを活用したAI解析ソリューションの提供を事業内容とするRidge-iは、SIer(システムインテグレーター)に向けた衛星データ×AIに関する定期的なコンサルティング含むサービス構築支援についても展示を行っていました。

衛星データ解析を専門用語がなくとも「ソーラーパネルを検出してほしい」といった言語で伝えるだけでできるようなデモも紹介されていました。

スカパーJSAT

スカパーJSATのブースでは、衛星データから得られた実際の「海」「山」「湖」の地球の色を抽出して作れたらクレヨンの物販も行われていました。

6月5日からGLOBAL WORKとコラボしたアパレルも販売予定となっており、宇宙、そして、地球のことをより身近に考えられる取り組みが展開されています。

探査

ヒストリア

宇宙開発に新たに参入した企業としての、ユニークな展示が行われていたのが、ゲームの企画・開発・制作協力のヒストリアでした。

同社はNASAのデータを活用して月面シミュレーター環境「REAL MOON」を開発。実際の観測データに基づいた月面歩行やローバー搭乗など、未来の宇宙開発が発展した世界を一足先に体験することができます。

部品・コンポーネント

ミスミ

3D CADデータをアップロードするだけで価格と出荷日をすぐに確認ができ、図面加工品の手配にかかる手間・時間を大幅に削減できるサービス「Meviy」を提供するミスミのブースには、カタログ部品のサンプルがもらえるガチャガチャが置いてありました。

宙畑編集部はベアリングが当たりましたが、中には高価なものもあるようです。

山口県航空宇宙クラスター

山口県内のモノづくり企業6社による航空・宇宙産業にモノづくりで貢献するネットワーク「山口県航空宇宙クラスター」は、宇宙関連の累計受注額が10億円を超えたことを教えていただきました。

立ち上げ当初から比較すると、特に近年の受注実績が飛躍的に増えているとのことで、宇宙産業の盛り上がりとともに長年の取り組みの成果がしっかりと生まれ始めています。

基盤技術

信越化学工業

2、3年前から宇宙産業に参入し、すでに宇宙航空用の液状シリコーンゴムで宇宙空間での実績もあると展示されていたのが信越化学工業です。

材料は、第3期宇宙戦略基金の重要な技術開発テーマのひとつでもあり、より高難易度なミッションが増えることが予想される宇宙開発において非常に重要な領域です。

国立天文台 スペースイノベーションセンター

国立天文台は、「宇宙戦略基金(SX研究開発拠点)」の事業者として採択され、国立天文台が持つ尖った技術と試験設備を民間企業に開放する「国立天文台スペースイノベーションセンター構想構想」を本格始動させています。

昨年からSPEXAに出展しており、すでに多くの宇宙スタートアップ企業からのお問い合わせが来ているとのこと。

宇宙ビジネスのインフラ

三井住友海上火災保険

宇宙ビジネスを前に進めるうえでは、失敗というリスクも伴います。

リスクに対する備えとして重要なインフラとも言えるのが宇宙の保険です。

打ち上げ前までの地上におけるロケットや人工衛星の損害を補償する『打上げ前保険』、打ち上げから宇宙空間に到達する前までの人工衛星の損害を補償する『打上げ保険』、人工衛星が宇宙空間に到達してからの人工衛星の損害を補償する『寿命保険』など、宇宙産業の発展とともに宇宙保険もアップデートされています。

三井住友海上火災保険が提供する「宇宙保険。」の「。」には、宇宙ビジネスの始まりから終わりまでしっかりとサポートする意味が込められていると教えていただきました。

さいごに

今回、第3回SPEXAを1日訪れて実感したのは、1日では全く回り切れない量の出展社数。

本記事でご紹介できた企業もほんの一部。ぜひ、最終日となる5月29日(金)、訪れられる方は関心のあるブースの目星をつけてご参加ください。

また、関心がなかったところでも、意外な新しい出会いが見つかるのもSPEXAのような大規模な展示会の醍醐味でしょう。

今回いけなかったという方も2027年5月開催予定のSPEXAに参加してみてはいかがでしょうか?

次回は420社が出展予定とさらに大規模な展示会となることが想定されていました。

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