アメリカ政府、国家宇宙輸送政策を13年ぶりに刷新。2030年までに、年1,000回以上の商業打ち上げと再突入を目指す【宇宙ビジネスニュース】
2026年8月20日、アメリカのトランプ大統領は商業宇宙打ち上げ回数を大幅に増やすための覚書に署名しました。改定は、2013年以来で13年ぶり・実質3度目。
2026年8月20日、アメリカのトランプ大統領は商業宇宙打ち上げ回数を大幅に増やすための覚書に署名しました。国家宇宙輸送政策(The National Space Transportation Policy:NSTP)の改定は、2013年以来で13年ぶり・実質3度目となります。
国家宇宙輸送政策の起源は、1991年7月24日にジョージ・H・W・ブッシュ政権下で公表された「国家商業打上げ戦略」です。その後、1994年8月5日にビル・クリントン政権下で最初の国家宇宙輸送政策が策定。さらに、2013年11月21日にはオバマ政権下で、内容の改定が行われました。
改訂前の国家宇宙輸送政策には、民間宇宙部門による宇宙輸送能力の開発や商業利用の支援、深宇宙探査の推進などが盛り込まれていました。
今回の改定内容では、2030年までに年間1000回以上の打ち上げと再突入を支援できるまでにアメリカの宇宙輸送能力を拡大することが明記されています。2025年度のアメリカにおける商業宇宙運航数(打上げと再突入の合算。SpaceXのFalcon9の第一弾が戻ってくることは再突入に含まれていません)が204回であることを考えると、そのスケールの大きさがわかります。
覚書には、新たな打ち上げ・再突入拠点として、連邦政府所有地の活用を90日以内に特定することや、許認可の手続きや環境審査の迅速化、重要な宇宙打ち上げ回廊のための優先空域の指定、必要な無線周波数帯の確保など、年間1000回以上の打ち上げと再突入を実現させるための内容が盛り込まれています。
また、今回の改正では2028年までの有人月面着陸、2030年までの月面基地初期構成要素の実現といった月面商業輸送における支援方針が打ち出されました。
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さらに、公共の安全または国家安全保障上で必要な場合を除き、政府主体でアメリカの商業宇宙輸送活動を妨げたり、阻害したり、競合したりすることを行わないことが明記されています。
2025年8月13日にトランプ大統領が発令した「商業宇宙産業 競争促進に関する大統領令」でも、許認可の規制緩和やスペースポート開発における手続きの簡素化など民需の拡大と推進を目的とした、さまざまな規制緩和が発表されましたが、国家宇宙輸送政策はそれをさらに推し進めるものとして機能すると考えられます。
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今回の改定は、アメリカの宇宙安全保障を強化するとともに、宇宙産業で競争力を確保・維持する狙いがあるとみられます。現在、世界全体で見てもロケットの打上げ回数が300回超であることから、5年もかからずに年間1000回以上の打ち上げと再突入を行うという具体的な数値が示されました。今後ますます宇宙へのアクセス、そして、宇宙から地球への物資の輸送が期待されていると明確なニュースでした。
【参考記事】
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Fact Sheet: President Donald J. Trump Launches the Golden Age of Space Transportation

