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「growing cost」ってどういうこと? 第6回「今週のSPACE ENGLISH」

「cost」が「grow」するってどういう意味? 「grow」ということはポジティブな意味のように聞こえるのですが……。

Credit : sorabatake

英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は4/29~5/5の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を10個ご紹介します。

それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/4/29~2018/5/5
※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.cost(54)

費用。宇宙ビジネスには大きな費用が必要である。衛星を打ち上げるためのロケットを打ち上げる費用。また、そもそも衛星を作る費用。そして衛星を打ち上げた後の運用費などなど。

当初見込んでいた費用が計画通りにうまく行かず、費用が膨れ上がってしまうこともしばしば。そのようなとき、費用が大きくなるという意味で「growing cost」といった使用例をよくみかける。

2.command(51)

司令部。指揮官。指令・命令。「U.S. Strategic Command = アメリカ戦略司令部」が今回は何度か登場していた。

3.technology(41)

技術。宇宙開発にとって欠かせない要素のひとつである。技術の進歩が宇宙開発を加速させる。

日本では1955年にはじめてペンシルロケットの実験を行い、1970年には自国のロケットで自国の衛星「おおすみ」の打ち上げに成功した。

そして今、衛星のサイズも技術の進歩とともに小さくすることが可能となり、海外の事例ではあるが、ロケットも一度打ち上げたものを地上に再着陸することで再利用できるといったロケットも誕生している。これからの技術の進歩にも目が離せない。

4.wgs(37)

「Wideband Global SATCOM system」の頭文字をとったもので、アメリカ軍の衛星通信システムの略称。10年前に打ち上げられたものではあるが、広帯域衛星通信としては国際的な衛星であり、今後のアップデートの進退について注目が集まっている。

5.make(36)

~をする。~を作る。「make」には英熟語もあり、多様な意味、そして使い方があるため解説が難しい英単語であるが、今回は「make a decision = 決める」「to make ● ■ = ●を■にする」という使用例をよく見かけた。

6.spacecraft(36)

宇宙船、宇宙機。宇宙船と言ってしまうと、人が乗っている乗り物をイメージしてしまうが、人工衛星・探査機について、広い意味で「spacecraft」を使用する。

「-craft」は「技術」という意味があり、接尾語として使用されると乗り物を意味することが多い。

7.science(36)

科学。「SpaceNews」には「はやぶさ」のような科学ミッションの話題も記事に上がる。今回は9個目に紹介する「Mars = 火星」における科学ミッションの話題が上がる際に「science」が頻出した。

宇宙ビジネスの話題は今の生活がさらに豊かになるかもしれないという点でわくわくするが、科学ミッションの話題もまた、未知への好奇心が喚起されわくわくされる話題である。

8.long(33)

長い。「長い」という言葉が使われる場合は主に2つ、開発に要する「期間」と衛星を運用できる「寿命」である。

「期間」についてはこれまでも同連載で記述があったように、宇宙開発には時間がかかるということ。また、衛星の「寿命」も重要な問題であって、姿勢制御のためのエンジンの燃料や機器としての寿命が過ぎてしまえば、新しい衛星を打ち上げる必要があるため、「cost(費用)」を考える際の重要な項目のひとつなのである。

また、寿命の話の際は「last」が動詞として用いられ、「how long ● last = ●はどのくらい続くのか」といった使用例を見かけることがある。

9.mars(33)

火星。2018年7月31日の火星大接近という天体イベントに注目が集まっているが、『SpaceNews』で単体の情報を扱うことはほとんどない。今回火星が頻出する英単語として登場したのはNASAによる最新の火星ミッション「Insight」と2020年に予定されている火星上空を飛ぶ「ドローン」についての話題があったためだ。

10.contract(32)

契約。宇宙ビジネスに限らず、ビジネスの場では契約というものが必ず存在する。企業と企業、または企業と政府など、誰と誰が、また、どのような契約かを理解することは記事の内容を把握するヒントになる。

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以上、第6回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

次回の「今週のSPACE ENGLISH」は5/20(日)に5/6(日)~5/12(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!

※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら

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