衛星データとAIを活用して不動産取引支援サービスを提供する Penetrator、シリーズAラウンドで5.5億円を調達【宇宙ビジネスニュース】
【2025年4月14日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
衛星データとAIを活用した不動産業界向けサービスを提供するPenetratorは4月2日、シリーズAラウンドにおいて総額5.5億円を調達したことを発表しました。
出資したのは、宇宙フロンティア2号投資事業有限責任組合(GP:スパークス・アセット・マネジメント)、みずほキャピタル、スカパーJSAT、SMBCベンチャーキャピタル、りそなキャピタル、Great Wave Venturesです。
Penetratorは、JAXA宇宙科学研究所内の総合研究大学院大学にて宇宙技術の研究に取り組んだ経験を持つ阿久津岳生さんが2022年に創業した、JAXAベンチャーです。指定した不動産を自動的に識別し所在地を割り出すなど、不動産取引業務を支援するサービス「WHERE」のβ版を2023年6月に、公式版を2024年9月にリリースし、単月売上はわずか9ヶ月で1億円を突破したといいます。
また、 Penetratorは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する懸賞金活用型プログラム「NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earth」で、 (衛星+行政+登記データ)×AIによる災害の早期復旧計画の策定支援を提案し、気候変動・環境レジリエンス基盤構築(テーマ2)で2位となっていました。
「すぐに事業化した方が良いのではないか」NEDO Challenge, Satellite Data for Green Earthの最終選考会レポート_PR
今回調達した資金は、採用・組織体制の強化や不動産領域でのさらなるユースケース創出、衛星データを含む新しいデータ連携基盤の構築、海外事業展開のPoCなどに充てるということです。
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参考
宇宙からAIで“価値ある不動産“を見つける 株式会社Penetrator 宇宙フロンティアファンドをはじめとする国内/海外VC、大手金融機関系VC、宇宙事業会社から総額5.5億円の調達を実施