宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画【週刊宇宙ビジネスニュース11/12~11/18】

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先週は「宇宙活動法」という民間企業の開発を後押しする法律が施工されました。アメリカやイギリスに比べるとだいぶ遅れての施行とはなりますが、これをきっかけに民間による宇宙開発が更に加速することが期待されます。

【今週(11/12~11/18)のピックアップ】
1.日本でも宇宙活動法、施工へ
2.Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ
3.宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画

3. 宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画

Space Tango Unveils ST-42 for Scalable Manufacturing in Space for Earth-Based Applications

微小重力下でしか研究・製造できない製品を生み出す完全自立型の軌道上プラットフォーム「ST-42」
Image credit:Space Tango

米国ケンタッキーのスタートアップSpace Tangoは微小重力下での研究や製造を目指して活動をしています。2020年代の中頃には製造設備を打ち上げる計画を発表しました。

ST-42と呼ばれるその設備にはロボットアームが搭載され、先進的な材料を生み出したり、バイオメディカル系のデバイスなどハイレベルな製品が製造される予定です。ST-42は10~30日ほど宇宙に滞在し、大気圏に再突入します。

ST-42の価格については言及していませんが、有人のための帰還カプセルなどと異なりドッキングのための装置や環境を維持する装置が不要なため、価格を低減できる目途があるようです。

先日の宙畑記事(運用終了まであと6年? 国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」の新展開)でも触れましたが、国際宇宙ステーションでの材料の開発や新薬の製造は当初からその可能性が考えられていながら、コストが見合わずビジネスとしての成功はしているとは言い難い現状があります。

Space Tangoはそのコストについて宇宙ステーションは人がいたため、生命維持などが高価になったと考えており、無人の製造設備であればビジネスが成立するとみているようです。

なお、余談となりますが、帰還カプセルについては、つい先日に日本でも話題がありました。
炊飯器やポッドで有名なタイガーとJAXAで開発した帰還カプセルが、11/11に地球に再突入し、無事に宇宙からサンプルを回収したそうです。
再突入時には断熱圧縮により数千度にまで表面温度が上がったり、帰還する際に人的被害が生じてはいけないために誘導制御技術が必要であったりと、課題が多くありますが、見事に解決し、サンプルを回収できました。
関連:「こうのとり」7号機搭載の小型回収カプセルに採用された真空二重断熱容器が地球に帰還しました

【今週(11/12~11/18)のピックアップ】
1.日本でも宇宙活動法、施工へ
2.Phase Four、小型衛星向けの推進機器を提供開始へ
3.宇宙での製造工場、2020年代中頃に実現を計画

【参考記事】
運用終了まであと6年? 国際宇宙ステーション(ISS)と「きぼう」の新展開
軌道上ガソリンスタンド計画、実現に向けた微小重量下での実験スタート【週刊宇宙ビジネスニュース11/5~11/11】
欧州有望宇宙ベンチャーThrustMeって? - 宙畑