宙畑 Sorabatake

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3000機の衛星が打上を待つ世界へ

みなさんは宇宙業界にどんなイメージを持っているでしょうか? 最先端の技術?莫大な費用?国家レベルのプロジェクト? 今、そんなイメージが大きく変わろうとしています。

Planetの衛星 Credit : Planet

みなさんは宇宙業界にどんなイメージを持っているでしょうか?
最先端の技術?莫大な費用?国家レベルのプロジェクト?
今、そんなイメージが大きく変わろうとしています。

近年、宇宙業界では、「超小型衛星」が大きなトレンドになっています。今までの衛星は大きさ数m程度、重さにして数トンのものが主流でしたが、超小型衛星は大きさ50cm以下、重さ50kg以下とかなり小型化したものも多く打ち上げられています。

宇宙関係のコンサル会社 Space Works Engineering は、今年ロケットが打ち上げる、重さ 1~50kg の超小型衛星の数は 200機程度になると発表しました。衛星の数は年々増加しており、この先の 5 年間で打ち上げを待つ超小型衛星は 3000 機に上るだろうと予想されています。
また、2016~2018 年に打ち上げられる衛星の 70%は民間企業が所有する衛星です。

産業として大きく盛り上がる一方で、超小型衛星の信頼性が問題視されています。ある調査によると、衛星打ち上げ後、故障してしまった衛星の割合は 18%とのこと。そのうち 1/3 は故障原因が明らかになっていません。

加えて、3000機もの超小型衛星を打ち上げるためのロケットビジネスの発展や、衛星の故障率の低減、具体的な衛星の活用方法など、まだまだ課題(ビジネスチャンス)は残っていると言えそうです。
今後も、超小型衛星とそれに付随して発生する周辺ビジネスに注目です。

今週の英語フレーズ

For cubesats, we have to accept that failure is an option. We have to learn from that,

超小型衛星(cubesats)の利用において、失敗を完全に回避することはできない。重要なのは、その事実から何を学ぶかだ。

2016/8/18, SPACE NEWS, Industry remains optimistic about continued growth of cubesat

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