宙畑 Sorabatake

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衛星データのビジネスアイデアコンテスト「コペルニクス・マスターズ」が日本初上陸【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/17〜5/23】

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欧州委員会と欧州宇宙機関(ESA)の衛星データを活用したビジネスアイディアコンテスト「コペルニクス・マスターズ」の日本大会が初めて開催されます。

大会スケジュール
提出期限:2021年7月20日 6:59まで(日本時間)
評価期間:2021年7月20日~2021年10月
受賞者発表:2021年10月~11月
授賞式(※総合大賞発表):2021年12月
大会の詳細はこちら

受賞者には賞金が授与されるがほか、ビジネスサポートが受けられる特典が与えられます。過去の受賞者の中には、ビジネスを順調に拡大させているケースが出てきています。実際に、2018年に総合優勝を果たしたSinergizeは、光学衛星の撮像データを処理、配布、解析するサービスの提供を開始しました。

大会は10個の課題のうち1つを選択して応募する形式です。2021年は、追加で「Copernicus Japan Prize」にも応募できるようになっています。

2021年は欧州宇宙機関やPlanetをはじめ、10の機関と企業による課題が用意されている Credit : Copernicus Masters Source : https://copernicus-masters.com/challenges/

日本大会を運営するのは、宇宙産業に特化したコンサルティング企業のデジタルブラストです。同社の担当者を取材したところ、業務を通して感じた国内の衛星データ利用状況に問題意識を感じ、日本大会の開催を持ちかけたと言います。

「コンサルティング経験・知見およびJAXAへのプロモーション支援経験から、衛星データ利用のさらなる促進のためには国内での利用に加えてグローバル視点での利用拡大が必要ではないかと考えておりました。その思いから、衛星データ利用促進における協業を、コペルニクス・マスターズの主催者であるAZOにアプローチいたしました。」(デジタルブラスト 担当者)

また、大会については、データ分析コンペティションプラットフォームを運営するNishikaが支援することが発表されています。同社は、日本大会の参加者同士のディスカッションや日本大会事務局と参加者のコミュニケーションスペースを提供するということです。Nishikaの担当者に、支援するに至った決め手を聞くと、このような回答がありました。

「地球観測データというスケールの大きなデータを用いて、革新的なビジネスモデルを生み出すという取組みに大きな可能性を感じました。また課題の中には機械学習技術の一つであるGANをテーマとした課題もあり、弊社の事業領域との親和性も感じました。弊社がこれまで主に取り組んできた、機械学習モデルの精度を競うコンペティションとは毛色は異なりますが、データを活用したアイデアコンテストは以前より弊社でも取組みたいと思っていたことでもあったため、支援を決めました。」(Nishika 担当者)

日本大会事務局が開設されたことで、日本人の大会参加のハードルは下がるのではないかと考えられます。大会を通じて、多くのアイデアがビジネス化することに期待したいです。

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参考

NishikaがEC(欧州委員会)主催の衛星データを活用したビジネスアイデアコンテスト「コペルニクス・マスターズ」の日本大会を支援

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