宙畑 Sorabatake

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ついにSpaceShipTwoのテストフライトが成功 第38回「今週のSPACE ENGLISH」

SpaceShipTwoのVSS Utilityのテストフライトが無事成功しました。宇宙旅行の実現も近いかもしれません。

英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員TN.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は.12/14~12/21の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を5個ご紹介します。

それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
   
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/12/13~2018/12/21
※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.virgin(24)

12月13日、空母から解放された直後にロケットエンジンを点火したSpaceShipTwoの様子。 Credit : SpaceNews/Jeff Foust

【企業名】Virgin Galactic

こちらは宇宙旅行をビジネスとして行っている会社です。
年間500人に1人当たり25万ドル(約2500万円)で宇宙旅行を提供することを目標として掲げています。

12月13日、Virgin Galacticが運営する宇宙旅行用の宇宙船であるVSS Unityテストフライトが行われました。テストが行われるのは今回で2回目です。1回目は、パイロットの操縦ミスが原因で、失敗に終わっています。

しかし、今回は無事成功。Virgin Galacticの代表であるVirgin氏はVSS Unityが宇宙と地球の境界線として定義される事が多い高度80キロメートルを超える高度82.7キロメートルまで到達したことを発表しました。

宇宙旅行の実現に向け、大きな進展だと業界内でも注目が集まっています。

■参照サイト(原文)
Virgin Galactic achieves space on SpaceShipTwo test flight

2.ovzon(20)

【企業名】Ovzon

こちらは地球上でより幅広い地域における衛星サービスを提供すべく、いまだ通信が確立されていない場所も含め地球全域でのソリューションを開発するスウェーデンで設立された会社です。

今回話題になったのはOvzonがSSL(アメリカのコロラド州を本拠地とする宇宙技術企業。通信、地球観測、レーダー、衛星の製造を行っている)の衛星を購入したことを明らかにしました。

その衛星についてはモバイルブロードバンドサービス(地上での通信を衛星を介して行うこと)用に設計された小型の静止軌道衛星であることを12月17日に発表しました。

この衛星は2021年に完成し、打ち上げられる予定です。

■ 参照サイト(原文)
Falcon Heavy customer Ovzon orders GEO satellite from SSL

3.swarm(18)

【企業名】Swarm

2016年に設立された会社です。アクセス可能で低コストのグローバルな通信を提供することを目指す、衛星開発企業です。世界最小の通信衛星を開発し、ネットワークサービスとハードウェアを最も低コストで利用できる独自の方法を実現しています。

今回話題となったのは、Swarmが打ち上げた小型衛星は通常の小型衛星の1/4ほどの大きさです。FCC(米国連邦通信委員会)は、衛星の大きさが打ち上げ後衛星を追跡するには小さすぎると指摘し、900万ドル(9億円)の罰金を課しました。

現在様々な衛星の打ち上げが増加し、小型衛星打ち上げに関しての取り決めが厳しくなっています。

衛星を打ち上げるには、FCCによる認可が必要です。今回、Swarmが製造した小型衛星は小さすぎて、追跡不可能であることを理由にFCCは認可を下ろしていないと主張していますが、Swarmは認可を得たうえで、打ち上げたと抗議しています。

■参照サイト(原文)
FCC fines Swarm $900,000 for unauthorized smallsat launch

4.boundless(16)

【企業名】Boundless

こちらはGIS(Geographic Information System=地球情報をコンピューターの地図上で可視化したもの)をソフトウェアとして提供している会社です。

こちらのBoundless社を地球観測企業Planetが買収することを発表しました。合併し、Planet Federalという子会社を設立する計画を明らかにしました。この二企業が合併することで、米国政府が軍事等で要求する地理データを網羅した製品の製造、販売に対応していく
考えです。

12月15日に買収条件を提示しており、2~3か月で合併が完了する予定です。

■ 参照サイト(原文)
Planet to acquire software specialist Boundless Spatial

5.branson(15)

VSS Unityのフライトテストの成功を報告するブランソン氏 Credit : Virgin Galactic/Quasar Media 2018

【人名】 Richard Branson

Virgin Galacticの創設者の1人です。

先述したように、今回のVSS Unityのテストフライトの成功を受け、このまま問題が発生しなければ、すぐに次のテストフライトを実施することを明らかにしました。来年に実施予定で、そのフライトが終わり次第、Branson氏自身が飛行する予定です。

Virgin Galactic社では新に2つの宇宙船の製造も開始していることも明らかにしました。
現在旅費の価格としては目標としていた25万ドル(約2500万円)より高くなっているが、さらに需要が高まれば3年後くらいには価格も下がるだろうと予想されています。

■参照サイト(原文)
Branson looks ahead to beginning commercial SpaceShipTwo flights

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
以上、第38回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

次回は今年登場した英単語の中から選りすぐりの英単語を紹介します!

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!

執筆者:ラディッシュ担当M.S.
※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら

 

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