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Virgin Orbit、英国からの初打ち上げを実現するも、衛星の軌道投入に失敗。原因調査へ【宇宙ビジネスニュース】
【2023年1月16日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
1月10日、小型ロケットを専用の航空機から空中発射して打ち上げるVirgin Orbitが、イギリスの南西部にあるスペースポート・コーンウォールから同国初となる打ち上げを実施しました。
ところが、航空機からロケットが切り離された後、第2段エンジンが点火し、宇宙空間に到達したものの、ペイロードの軌道投入に失敗したことをVirgin Orbitが発表しました。航空機は地上に戻り、乗組員は無事だといいます。詳しい原因は調査中です。
また、衛星の軌道投入の失敗について、イギリス宇宙庁の商業宇宙飛行担当ディレクター マット・アーチャー氏はこのような声明を発表しています。
「今後は、Virgin Orbitと緊密に連携しながら、不具合の原因を調査していく予定です。この結果は残念ではありますが、宇宙機の打ち上げは常に大きなリスクが伴うものです。それでも、このプロジェクトは、スペースポート・コーンウォールに水平発射設備を作ることに成功しました。私たちは、2030年までにヨーロッパで商業小型衛星打ち上げの主要なプロバイダになることを目指し、スコットランドからの垂直発射も計画しています」
Virgin Orbitは2020年4月に大分県と提携し、大分空港をスペースポートとして活用しようと、必要な準備や手続きを進めています。大分空港からの打ち上げは、イギリスのスペースポート・コーンウォールでの打ち上げの後になると見られていました。そのため、大分空港での取り組みへの影響が懸念されます。
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