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Planet初のハイパースペクトル衛星「Tanager-1」早ければ7月に打ち上げへ。温室効果ガスの排出を観測【宇宙ビジネスニュース】

【2024年6月10日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

アメリカの地球観測企業Planetは、同社初のハイパースペクトル衛星「Tanager-1」の打ち上げ準備が整ったことを発表しました。

宙畑メモ:ハイパースペクトルセンサとは
通常の光学センサ(マルチスペクトルセンサ)よりも、より細かく波長を見ることのできるセンサのこと。

Tanager-1は6月3日にカリフォルニア州にあるアメリカ宇宙軍の基地・ヴァンデンバーグ宇宙軍基地に到着しました。SpaceXのライドシェアミッションTransporter-11により、早ければ7月に打ち上げられる予定です。

Tanagerシリーズは、30mの解像度で400~2500nmの範囲の波長を5nm間隔で細かく観測できます。

ハイパースペクトル衛星のコンステレーション構築計画は、世界のメタンガスや二酸化炭素の排出量を正確に測定することを目的に、気候変動対策を推進する非営利団体Carbon Mapperが結成した、官民連合Carbon Mapper Coalitionにより2021年に発表されました。PlanetはCarbon Mapper Coalitionに主要メンバーとして参画しています。

Tanager-1とその次号期のTanager-2の分光器は、Carbon Mapper Coalitionに参画しているNASAジェット推進研究所(JPL)が開発しました。

また、PlanetとCarbon Mapper はデータライセンス契約を締結し、Planetは2030年までハイパースペクトル衛星のデータを提供することを4月に発表しました。Carbon Mapperはメタンガスと二酸化炭素の排出量のデータを公開する予定です。

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参考

Tanager-1 Is Ready for Launch: Planet’s First Hyperspectral Satellite

Planet Announces New Details Of Hyperspectral Offering

Catalytic Philanthropic Investment Helps Make Methane and CO2 Data Public

NASA JPL Imaging Spectrometer Ready For Tanager 1 Integration

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