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米ロケットベンチャーABL Space、試験後の火災で機体が焼失。人員削減も【宇宙ビジネスニュース】
【2024年9月2日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
アメリカのロケットベンチャーABL Space Systems(以下ABL Space)は7月19日に実施した最終試験の後に、機体から燃料漏れが起きて火災が発生していたことを報告しました。消火を試みたものの、RS1ロケット2号機にあたる機体は失われたということです。
ABL Spaceは、SpaceXやモルガンスタンレーの元従業員らが2017年に創業した企業です。地球低軌道に最大1350kgのペイロードを輸送可能なRS1ロケットを開発しています。初号機は2023年1月に打ち上げられましたが、第一段エンジンが停止。ロケットは射場に落下し、打ち上げは失敗しました。
今回行われたのはRS1ロケット2号機のスタティック・ファイアテストと呼ばれる、打ち上げ前の最終試験でした。ABL Spaceはアメリカ連邦航空局(FAA)の協力のもと、事故の調査を進めているということです。
また、ABL Spaceの共同創業者兼CEOのハリー・オハンリーさんは、今回の事故によってコストを削減する必要があることから、従業員の人員削減に踏み切る方針をSNSで示しました。具体的な人数は公開されていません。
ABL Spaceは次号機の生産もすでに進めており、今回の試験や事故調査での学びを生かしていきたい考えです。
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