ispaceの2回目の月着陸船の打ち上げは25年1月以降に実施へ【宇宙ビジネスニュース】
【2024年11月18日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
ispaceは11月12日、2025年3月期Q2決算発表を行いました。今期の通期売上目標は40億円で、主にミッション3によるペイロード売上の拡大を目指すということです。
新たに9900万ドル(約148.5億円)の覚書を締結したこと、12月以降に予定されていた次回のミッション2の打ち上げSpaceXとの調整に伴いは最速で2025年1月になることも同時に発表されました。
なおispaceは10月11日にアメリカの機関投資家Heights Capital Managementが運用するCVI Investmentsを引受先とする第三者割当増資の実施を発表しました。
今回の契約に基づき、ispaceは総計1000万株の普通株式と総計11万個の新株予約権を2025年3月末までの間に計4回にわたり発行する予定です。(1日あたりの出来高や売買高加重平均価格などの条件があります)第1回目の調達金額は総額約38.8億円となります。
普通株式による調達額はアメリカ法人のispace technologies U.Sが主導するミッション3で利用するリレー衛星2基の購入代金の一部、Space Xのファルコン9の打ち上げ代金の一部とランダー製造費用の一部に充てる予定です。また、新株予約権による調達額は、日本法人によるミッション6の開発資金のうち、日本政府による補助金支給の対象外となるロケットの打ち上げ代金の一部などに充てるということです。
今回の増資により、ispaceは2027年までに打ち上げを予定する向こう3回のミッションを確実に実行可能とする開発資金の確保を見込んでいると説明しています。
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参考
ispace、米国機関投資家ハイツ・キャピタル・マネジメント・インクを 割当先とする、第三者割当増資を発表
2025年3月期Q2決算を発表。新たに総額99百万米ドルにのぼるMoU及びiPSAを締結。ミッション2打ち上げは最速2025年1月へ