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Rocket Lab、光通信端末開発を手がける独ベンチャーMynaric を買収へ【宇宙ビジネスニュース】

【2025年3月21日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

小型ロケットによる宇宙輸送サービスを手がけるRocket Labは3月11日、レーザー通信端末を開発・製造するベンチャーMynaricを買収する計画を発表しました。

Mynaricはドイツ航空宇宙センター(DLR)の元従業員によって2009年に設立された企業です。2021年12月には、 NASDAQ証券取引所への上場を果たしました。

Mynaricは複数の衛星事業者に同社の光通信端末を提供しています。また、Rocket Labが宇宙開発庁(SDA)と締結した5億1,500万ドルの主要契約のもとで、光通信端末を提供しており、「Tranche 2 Transport Layer-Beta」向けに18機の衛星を製造することになっています。

Rocket Labはロケットによる輸送事業だけでなく、衛星や宇宙機の開発も行う「垂直統合ビジネス」を進めています。2月には大型コンステレーション向けに設計された新しい衛星「Flatellite」を発表しました。

Rocket Labの創業者兼CEOのピーター・ベック氏は、「彼ら(Mynaric)のチームと技術は、当社(Rocket Lab)の衛星コンポーネント・ポートフォリオに魅力的な付加価値をもたらすでしょう。当社は、この(Mynaricの光通信)技術を当社独自の衛星コンステレーションや当社の顧客の衛星コンステレーションで大規模に利用できるようにすることを楽しみにしています」と述べています。

なお、買収価格は約7,500万ドル(約115.9億円)と見込まれており、これはこれまでにMynaricに投資された3億ドル以上の一部に相当するといいます。Rocket Labは、この買収を通じてドイツ・ミュンヘンに初のヨーロッパ拠点を設立し、300人以上のエンジニアやスタッフを迎え入れることになります。これにより、Rocket Labのヨーロッパ展開の加速も期待されます。

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参考

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Rocket Lab Announces Intention to Acquire Mynaric, Leading Laser Communications Provider, in Latest Strategic Step Toward Becoming an End-to-End Space Company(投資家向け)

Rocket Lab Announces Flatellite: A New Satellite Designed for Mass Manufacture and Tailored for Large Constellations

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