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世界初、 PバンドのSAR衛星「Biomass」が打ち上げへ。森林バイオマスの測定などが可能【宇宙ビジネスニュース】
【2025年4月14日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が開発した衛星「Biomass(バイオマス)」が4月29日にギアナ宇宙センターからベガCロケットで打ち上げられる予定です。4月10日には、衛星への燃料充填が完了したことをESAが伝えました。
Biomass衛星は、Pバンドの合成開合レーダー(SAR)を搭載した世界初の衛星で、森林の状態の変化のモニタリングや森林バイオマスの地図作成などを行います。開発の主契約者はエアバスです。
Pバンドは、Lバンドよりも波長が長く、森林の葉や枝をすり抜けて幹や地表の情報を取得できるため、森林バイオマスの測定に非常に適していると考えられています。

さらに、ESAによると、Biomass衛星によって砂漠の地下地質構造のマッピングや、氷床内部の構造の観測、森林の地表(林床)の地形測定も可能になるということです。運用期間は、打ち上げから5年間となる予定です。
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