宙畑 Sorabatake

ニュース

architectureの意味は建築だけではない?第44回「今週のSPACE ENGLISH」

米国空軍は各国に対し宇宙戦争の脅威を強く訴えました。アトラス社が米国空軍からアンテナの受注を受けたことが明らかに。Blue Originが空軍に申し出た内容とは?asat破片が軌道に存在?

英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員TN.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は、3/31~4/14の14日間で『SpaceNews』内で頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を5個ご紹介します。

原文の記事について、記者(TOEIC600点)が読むのにかかった時間と記者の私見による難易度を三ツ星で記載しています。

読者の皆様もお時間のある時にぜひぜひ英語で生の情報を得ることにチャレンジしてみてください!


それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
   

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2019/3/31~2019/4/14

※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.colorado(84)

coloradoはアメリカにある州の一つです。

今週の木曜日、コロラド州にあるAerospace Corporationが所有する施設にて国際航空長会議が開催されました。

今回はオーストラリア、カナダ、日本を始め12か国の航空長が集まりました。

米国空軍の参謀長であるDavid Goldfein氏は、各国が宇宙に関してどのような動きをしているのか情報を共有しあうことが大切だと主張しました。

さらに彼は、中国やロシアが今後より洗練された衛星兵器を開発することで出てくる宇宙戦争の脅威は、アメリカだけではなく各国が直面するものだと訴えました。

■原文で宇宙ニュースにチャレンジ!

?時間 20min.

?難易度★★

米国が宇宙戦争で勝つには、各国とより強力する必要がある

2.atlas(43)

Atlas Space Operationは衛星通信を提供する企業です。

2016年に、地上ネットワーク「Freedom」の運用を開始しました。

2020年までには、地上サイトを運用することを目標としています。

Atlas社が計画しているFreedom Ground Networkの運用状況 Credit : Atlas

米国では、一つの周波数につき一つの地上局が対応していたため、衛星の数が増加するにつれ、地上局の数も増加し続けてしまうことが課題とされています。問題解決のため、米国空軍とミサイルセンターは、現在一つの地上局から複数の周波数と通信できるミッションを遂行しています。

そこで、米国空軍は2017年より、ミッションを達成するための衛星と通信するための「容量、柔軟性、相互運用性、自動化、およびスペースオペレーションの耐久性の向上」を目的としたアンテナを募集していました。

今回、Atlasがそのアンテナを受注する事が明らかになりました。

■原文で宇宙ニュースにチャレンジ!

?時間 25min.

?難易度★★★

Atlas Space Operationがアンテナの製造に関して米国空軍と契約

3.asat(35)

「anti-satellite weapon」は、地球軌道上の人工衛星を攻撃する兵器です。対衛星兵器と呼ばれることもあります。

3月27日、インドのベンガル湾に浮かぶAbdul Kalam島から試験的に打ち上げることに成功しました。その後、上空280KmでMicrosat-Rに迎撃され、その際に生じた破片が宇宙デブリとなり問題になっています。

NASAが調べた結果、高度2222Kmのところで一つ破片が発見されました。ISSに対しての危険度も高いとして、引き続き調査を続けています。

■ 原文で宇宙ニュースにチャレンジ!

?時間 15min.

?難易度 ★

インドのASATの破片が高度2200Kmを超えた場所で発見された。破片は1年以上軌道に滞在し続ける可能性がある

4.omega(26)

OmegaAロケット Credit : Northrop Grumman

「OmegaA」はNorthrop Grumman社が開発した打ち上げロボットです。

この打ち上げによってNorthrop GrummanはBlue Origin、United Launch Allianceと共に空軍が企画しているLaunch Service Agreementを受賞しています。

この3社は、空軍が選別している今後10年間で重要な軍用衛星の打ち上げを行う企業2社の候補として期待されています。

今回のニュースではBlue Originは、この選定に関して1年選定を先延ばしにし、2021年に発表するよう空軍に提案しているというものです。

空軍の返答はいまだ分かりかねます。選定結果も含め、注目されそうなニュースですね。

■原文で宇宙ニュースにチャレンジ!

?時間 20min.

?難易度 ★★

Blue Origin は、米国空軍に打ち上げ事業に協力する企業の選定の延期を提案

5.architecture(24)

architectureは一般には建築という意味ですが、コンピューター関連ではアーキテクチャといってハードウェアを含むコンピューターシステムの構成を指します。

Lockheed Martinは、2024年までに月面に人を着陸させることを目標にアプローチを進めています。

実現のためには新たなハードウェアの開発が不可欠とされ、そのアーキテクチャの開発を行っています。

NASAでも2024年に向け月面探査のものをSLSを利用して打ち上げる予定です。問題なのが、予算の見積もりがまだということです。

今後の展開もしっかり注目していきたいです。

■原文で宇宙ニュースにチャレンジ

?時間 35min.

?難易度★

Lockheed Martin社は2024年の月面着陸に向けてハードウェアの開発に力を入れている

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
以上、第44回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
   
執筆者:ラディッシュ担当M.S.

※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら
   

宙畑おすすめの宇宙ビジネス入門記事