インバウンドビジネス成功の鍵は統計“三種の神器”にあり!(後編)
地球観測データを利用したインバウンド(訪日外国人観光客)ビジネス創出の鍵をテーマとしたイベント「EoX=インバウンドナイト」について、後編は具体事例を紹介します。
2018年10月31日、都内でインバウンド(訪日外国人観光客)ビジネスをテーマにしたイベント「EoX=インバウンドナイト」が開かれました。司会進行は、宇宙ビジネスコーディネーターとして知られる持田則彦さん。パネリストに株式会社ナイトレイ・セールス&マーケティング部長の大橋正治さん、京都大学大学院情報学研究科特定准教授の佐藤彰洋さんの2人が登壇しました。
同イベントの後編レポートとなる本記事では、「地球観測データ」「統計データ」「SNSデータ」の3つのデータを用いて考えられる、長野県と福井県での新たなビジネス施策についての具体的な提案例についてご紹介します。
(1)長野県への提言-衛星データをワインに活用せよ-
持田:ここからはさらに具体事例として、長野県のモデルと福井県のモデルを紹介していきたいと思います。
まず長野県からですね。外国人ののべ宿泊者数というのを見た時に、長野県は13位に位置しています。白馬村、善光寺、松本城、軽井沢、地獄谷野猿公苑といったところが観光スポットになっていて、最近ではワインに注力し「信州ワインバレー構想」というのがあるようです。
SNS投稿を分析すると、年間投稿数が大体4000人、ユニークで見れば年間およそ1100人のかたが長野県で投稿されているということです。
東京からの交通手段を見ますと、車で3時間半ぐらい、新幹線で2時間半という時間で到着してしまいます。これは東京に宿泊されるインバウンドの方からしたら日帰り圏内になります。
我々もいま、長野県に車で行って泊まりますかと言われると、日帰りのプランを立ててしまいがちです。となると、泊まらせるにはどうすればいいのかというのが課題になってきます。
そして、長野県におけるSNS投稿の位置情報をいただきまして、これをグーグルマップに分布させてみました。それがこの図です。
特徴としては、全市にわたって外国人観光客による投稿がされている印象です。さらに言うと、市街地や国道沿い、スキーリゾートあたりに多く分布しているというのがわかります。
これは長野県で1年間、どの国の方が多くSNS投稿したかというランキングになります。大橋さん解説をお願いします。
大橋:まず前提条件として、私が勤めている株式会社ナイトレイとしては位置情報を特定できたTwitterの投稿だけを抽出しています。中国がなぜ下なんだという指摘もあるのですが、中国は「微博」というSNSを使われているかたが多いためです。
それを踏まえた上で解説を申しますと、タイがすごく多い印象ですね。ひとりあたりの投稿数も多い傾向があります。
特に北海道とか長野とか雪が関係してくるところはかなり投稿が多い傾向になっています。タイは雪のない国ですので、雪を目的に来る人が多いのかなという印象です。
持田:次に、衛星データの話にフォーカス致します。衛星で見ると非常に観測眼の広いデータができます。
長野市と甲府市の2つの、ここ20年あたりの気温のデータを見ると、気候変動によってだんだんかつての(2000年頃の)甲府市の温度に長野市の気温が近づいている傾向がわかります。
現地の人に聞くと、近年では良いブドウが採れ、美味しいワインもできているということなので、ブドウの北進というのが起きているのではないかと考えられます。
こうした背景からいま信州ではワインバレー構想というのがありまして、醸造向けブドウ生産量が全国1位となっています。こうしたワインと食の組み合わせの周遊プランというのを作ることで、長野県の宿泊数の増加を狙うのはどうかなというのが一つの提案になります。
実際に海外の事例として、スペインのGMV社が、ワイン農場で活躍する精密農業のシステムを作っております。衛星データのブドウの葉の面積指標というのを作り、これを生育の指標にして見ていく。長野県においてもこうした衛星データを活用することは、非常に有効ではないかなと思います。
続いて、これは白馬村のSNS分布を見てみました。これを見ると、スキー場のリフトの麓駅など、比較的低地のところではSNSの投稿がある一方で、頂上付近では見当たらない。頂上でインフルエンサーがイエーイっていって写真撮ってSNSに投稿している場面が頭に浮かんでいたのですが、どうもそうじゃないことがわかりました。
投稿は比較的平地で行われているということだったんです。なぜなのか、よくよく考えてみると、頂上付近にそもそもモバイルの基地局とかWi-Fiのポイントがないのではないかということが浮かび上がってきました。こういった場所で通信設備を設けることで、より観光客に対する満足度を上げるサービスを提供できるんじゃないのかなと考えられます。
もし長野県にこういった観光プランの提言をすると、新しいワインブランドの確立に衛星データを活用し、宿泊を伴う周遊プランと連携していくというのが1つ。それからスキーリゾートの魅力を十分に伝えるための通信環境を整備し、インフルエンサーを意識したプロモーション。こうすることで、雪のないアジア圏の方をさらに取込むというのができるのではないかなと思っております。
(2)福井県への提言1-カギは恐竜にあり-
持田:では、続いて福井県の事例を見ていきたいと思います。福井県は外国人のべ宿泊者数が45位となっており、訪れる外国人のかたが少ない現状です。
とはいえ、なかなか強力なコンテンツを持っておりまして、恐竜博物館、恐竜化石発掘ツアーなんていうのがあります。このほかには、星空観光や永平寺が有名だったり、スキーリゾートもあったりしますね。
SNSデータを見ると、先ほどの長野県と比べるとちょっと投稿の件数が一桁落ちるというのが福井の実情です。投稿分布を見ると、北陸本線の周辺や観光スポットに集まっている傾向があります。国別のランキングについて、大橋さん解説をお願いします。
大橋:マレーシアが1位となっていますが、これは2017年著名ブロガーを招待し、それに続いて投稿数が増加していたためです。
2018年のデータを見ると、251件から5件に落ちており、インフルエンサーがすごい投稿をしてくれたものの、持続的に実を結ぶことになっていません。
2位がフィリピン、3位がブラジルとなっていますが、これは期間従業員のかた達が3ヶ月か6ヶ月長期で滞在していて、そのかたが投稿を押し上げる傾向が出ています。つまり観光客ではなかったということです。
ですので、観光客として来ていそうなのが、4位から6位のインドネシア、台湾、アメリカというところになっています。福井は投稿件数が少ないため、こうした偏りが出てしまうというのもSNSのバッドポイントではありますね。
持田:かつやま恐竜の森、ここに恐竜博物館があり、夏休み子どもに人気のスポットになっています。化石のことについて、佐藤先生から情報をいただいたので、佐藤先生、よろしくお願いします。
佐藤:産総研の地質調査総合のセンターで一般公開されているデータで、全国の地層がどういう地層になっているのかを色塗りしたデータがあります。色の違いが地層を表していて、茶色や深緑のところが白亜紀からジュラ紀の地層が露出している部分になっています。
持田:こういったものはOne Geologyといったオープンデータプラットフォームにあるということなんですけども、こういうのもメッシュデータにして分析できるのでしょうか。
佐藤:もちろんです。ポリゴンデータ、あるいは緯度経度が入った点のデータさえあれば基本的にメッシュデータの作成はできます。
持田:こういったものを載せると、どこの化石が発掘出来るかみたいな分析も気軽にできてしまいますね。
佐藤:もちろんですね。宿泊の観点からも考えると、化石を楽しみたいとなると、ある程度の時間をその場所で過ごす必要があります。特に勝山の場合、体験するというコーナーも多いんですけど、朝から並ばないといけないような大人気ぶりとなっています。そのため、そういう場所は前泊が必要になると思うんですよね。
持田:具体的に恐竜コンテンツをさらに発展させる設備はないのか、というのを見たのがこの図になります。勝山市のこの周辺に恐竜博物館というのがあって、ここは福井市からえちぜん鉄道で行くことになります。
それからもう一つ、大野市の九頭竜化石発掘体験場というのもありまして、そこは恐竜博物館からは直接行けずに、福井市からJR九頭竜線に乗って行く必要があります。傍目にはこの2大コンテンツが土地的に繋がっていないというふうに思います。
たとえば夏休みのシーズンだけバスで繋げないかという案が考えられます。勝山と大野市を見ますと、駅周辺にちゃんと宿泊のキャパというのがあり、前泊も可能になっています。そこで、恐竜をキーワードにこの2地域を公共交通機関で繋いで、インバウンドの観光客を増やすというのは手なんじゃないかなと思います。
(3)福井県への提言2-星空観光を活かす-
持田:続いて星空観光についてお話をしていきたいと思います。
佐藤:星空観光を考える上で、夜間光というものがあります。人間が発する人工の光は、夜間は宇宙からでも見ることができます。これを夜間光というのですが、これを見ることで人間活動というものを間接的に確認することができます。観光の中でもこれを取り入れた分析をしてみたいと思います。
持田:この夜間光は、星空観光にとっては光害と言って、この観光を脅かすためのポイントになります。福井県の夜空の暗さを見ると、特にこの山間部は光害問題に取り組む世界最大のNPO「国際ダークスカイ協会」が認定する星空保護区として銀賞を取れるほど素晴らしい場所だということになります。
佐藤:衛星データを使って統計に色をつけるという取り組みがあるのですが、先ほどの日本人宿泊者と外国人宿泊者に関する延べ宿泊者数の関係図に、夜間光の明るさを交えて色づけしたものがこちらになります。
黄色の濃いところが夜間光強度が強いところ、黒が濃いところは夜間光がない場所になります。こうすることで、国内全体で黒いところに泊まっているかたがどれくらいいるか、または黄色いところに泊まられているかたが何人いるかというのがこれで確認できます。星空観光を楽しめた人は少なくとも黒い丸に泊まったこの人数ということになります。
持田:さらに追及したのがこの図になります。先ほどのグラフを外国人と日本人の宿泊数で見たもので、縦軸が標高ですね。基本的に夜間光が明るい位置は低地ということになり、1000メートルを超えると夜間光の明るい地域が減って宿泊数も減るということになります。
佐藤:外国人のかたにおいて、1000メートルぐらいの黒丸の場所はどこかというのをメッシュコードで調べてみると、一つは北海道の大雪山でした。ロープウェイがあって結構高いところに宿泊施設がある場所があるんですけど、ここを目指して泊まられるかたが多いというのがあります。
持田:これは福井県の夜間光を実際にメッシュで作っていただいたものになりますが、どんなポイントがあってどういう提言ができますか。
佐藤:まず外国人のほうをみていただきますと、ぽつんと黒く盛り上がっているところがありまして、これが三方五湖周辺の宿泊になっています。
ここに外国人が結構泊まっていて、しかも暗い、だから外国人の方が星空観光をエンジョイする場所としては非常にいい場所になっています。
それからもう一つ、勝山市の周辺は日本人が年間約2万5000人泊まっている場所で、なおかつ標高が600メートルを超えている場所、つまり星空観光に適した場所ということになります。
日本人が1平方キロメートルあたり1000人を超えている場所というのは、外国人も訪れているという話が冒頭(前編で紹介)のインバウンドの法則にもありましたが、勝山市はこのポテンシャルがまだ活かしきれてない場所だと言えます。
持田:宿泊施設の稼働率について見てみましょう。これは福井市の宿泊施設の稼働率のグラフで、目安として50%のところでオレンジのラインを引いております。
夏休みのシーズンがピークで、冬休みの時期が低くなっていますが、今年度は堅調で、全体的に結構稼働率がよくなっています。続いて勝山市の稼働率ですね。
まさに夏休みの時は高いですけれど、そこを過ぎるといきなり落ちています。
それから三方五湖周辺のグラフです。50%以上の稼働率をほぼ維持しており、とても堅調なのが相対的に見てわかります。最後に、標高や夜間光強度を日本全国で見たら判明した傾向について、佐藤先生からもう一度ご説明いただきます。
佐藤:先ほどの標高と宿泊者数のデータで、1000メートルぐらいのところで比較的多かったのが、富士河口湖周辺になります。そこでどういう国の人が集まっていたかというのを、宿泊旅行統計調査を使うと知ることができます。
これによると、中国、台湾、タイ、香港のかたがたくさん泊まっているということがわかりました。
そして、大雪山ではシンガポール、タイ、台湾のかたが泊まっていることが多いというのが出てきました。
それから標高は少し下がりますが、阿蘇山のデータがあります。阿蘇山の特徴は、外国人に非常に人気があるところです。国別で見ると、韓国人が極めて多くて、続いて台湾、香港、シンガポールの順となっています。
これらの違いから、場所によって国ごとに好きな場所、泊まりたい場所が違うということが確認できます。点の色で夜間光強度も表していますので、この場所がどれくらいの明るさで夜を過ごしたかということも読み取ることができるようになっています。
持田:なるほど、複数のデータを組み合わせることによって分析の厚みが変わってくるというわけですね。大橋さんはどうですか。
大橋:ナイトレイが得意とするのは、ここでターゲットを絞ったあとに、例えば富士河口湖周辺でこの中国、台湾、タイの人達が何をやったかというところをSNSでさらに深掘りしていくところですね。そこから、もっと具体的な施策に落とせると考えています。
持田:福井県のまとめとしては、1キロメッシュ内でのインバウンドの法則がありますよね。この宿泊数を増加させることを目指してアイディアを出し、コンテンツの強化を地元の方がやっていかないといけないのかなと思っております。
それから外国人のインフルエンサーに福井の情報発信をSNSで継続的に行ってもらうためにも、積極的なアプローチというのをしなければいけないし、言語が通じないとしょうがない。外国語の案内表示を増強していかなければならないと思います。
それから恐竜ですね。福井県は化石ブランドはありますけど、さらに星空というキーワードを組み合わせることで、宇宙ロマンを感じる観光プランというのができるんじゃないかと思います。
そういうテーマで宿泊プランを確立するというのはどうかと思います。それから勝山市、三方五湖というのは星空観光をキーワードにして誘客できるところもありますが、まだそういうアプローチがないので、ここもまだまだ深掘りできるんじゃないのかなと思っております。
(4)質疑応答とまとめ
持田:ここからは質問タイムにしたいと思います。まず「インバウンドの法則で主要都市から距離データとアクセシビリティを合わせてみた結果を知りたい」というご意見がありますが、いかがでしょうか。
佐藤:技術的にできるというのは確かでして、間接的にはメッシュ統計でMESHSTATS(メッシュスタッツ)の機能の中に鉄道の沿線を足してあげるという機能があります。これを使うともう少し進むんじゃないかと思います。その場合は乗り換えのタイムテーブルの詳細にデータも組み合わせて、乗り換え時間とかそういうのをきちんと考慮するといいんじゃないかなと思います。
持田:それから、「前泊施設がなければキャンプということもありですね」という意見もありますが。
大橋:一定数ホテルではないところに泊まる目的の方もいる傾向にあるので、キャンピングカーを借りて泊まっていただくというのもありですね。
持田:東南アジア系の人達は家族揃って来る傾向があるので、ホテルで泊まれる場所が無く、一家でコテージを借りるという話もうかがったことがあります。そういった方々にキャンプを勧めたり星空を勧めたりするというのはありかなとは思ってます。
それから「どうやってデータを重ねてそれぞれの特性とデータ同士関連性を見つけるのか、そのコツを教えて欲しいです」という質問があります。
佐藤:一言でなかなか言えないところもあるんですけども、いくつかポイントがあります。
まずデータを重ねて関連性を見るためにメッシュ統計というものを使ってます。ポイントデータとかポリゴンデータを重ね合わせる時に、極めてたくさん前処理を必要とします。これをやっているうちに目的を忘れることがよくあるんですけど、メッシュをしっかり作っておくことで、同じフォーマットで同じような形にぴたっと合うデータが大量にあればそれを高速で結合していって相関性を調べていくことが可能です。
そういうのはMESHSTATS(メッシュスタッツ)の機能として組み込んでいるんですけど、それを繰り返し繰り返しやることによって、いろんなパターンというものがだんだんと、先ほどのサンプルのような形で出来上がってきます。そういうのを使うことによってストーリーというのを考えていく、因果を考えていくということをやるというのが一つポイントになります。
持田:こういったデータはオープンで、いろいろやってみることができるので、まずはやってみるのは手なんじゃないかなと思いますね。それから「地域における複合多目的施設を検討する上で活用できないものか」という質問があります。
大橋:複合多目的施設って、ショッピングセンターもあるし体育館や映画館もついている公共的な施設というものが考えられるかなと思うんですけれども、実際どこに人が通っているかだとか、人がいるかというのは一つ重要なアプローチになってくるとは思いますね。
SNSを用いたデータ分析もできるとは思いますし、メッシュ統計分析もできると思いますし、宇宙データも使えるんじゃないかなと思います。アウトレットモールが来るだけでその都市が賑わうみたいなものもありますからね。
佐藤:観光の文脈からすると、実は観光開発というのはかつて1980年代90年代に一斉にみんなリゾート地を開発したという経緯があります。
作ってはみたものの、維持して使っていくところまで考えた上で当時やってたかというと、それが現在の箱物施設の廃墟ぶりとなって現れています。
こうした教訓の上で、いま我々が考えるべきことは、地域のそれぞれの魅力というものを、ちゃんとそれぞれの立場のステークホルダー同士でお互いに相互理解をして、それから何を作って売りに行くのかというのを地域ぐるみでやっていくという部分です。
計画先にありきではなくて、計画を自分達で作るところから始めることによって、かつての失敗に対して何か解決策を見つけられるんじゃないかと思います。
持田:それでは、最後のまとめに入りたいと思います。今日のインバウンドナイトですが、「地球観測データを含むビッグデータを活用してインバウンドビジネスに仕上げていくには」というところでテーマを築いております。
そのためには伸びしろのある地域の課題、特性をよく分析する必要があると思います。各県各地いろいろなものがあると思うので、よく見るということですね。それからインバウンドの法則に則り、日本人宿泊者数が毎年1000人から1万人の地域では、外国人宿泊者をターゲットにしたコンテンツを企画するというのが重要だと思います。
それからモニタリングに尖ったテクノロジーということで衛星、統計、SNSがありますが、これらを複合的に繋いで導入してモニタリングをするということ。
また、地元らしさや資源を大事に守ってフル活用するというのが最終的なゴールになると思います。こういったものを念頭に各地域でご企画いただいて、インバウンドビジネスを盛り上げていただけるかなと思っております。皆さんご清聴ありがとうございました。
(5)イベントを終えて
イベントを通して「地球観測データ」「統計メッシュデータ」「SNSデータ」……それぞれのデータだけでも、様々な仮説を立てることができることがわかりました。これら3つの異なる統計を掛け合わせることで、仮説の検証が相互に出来るだけでなく、そこからさらに発展的な仮説が立てられるという点ではとても意義深く、とりわけ、「地球観測データ」を用いた応用は類を見ないと思われます。
また、これからの観光施策には、統計学に対する正しい理解が必要不可欠になるのではないかと予感させられます。目前の現象への対処療法に振り回されず、なぜこの現象が起こっているのかの根源を冷静に見つめる目線が必要だと感じました。
これからも増え続けるであろう外国人旅行者に向けて、「3種の神器」を駆使し、TPOに応じた「おもてなし」をいかに迅速に実践していけるか。これが今後のカギとなっていくのではないでしょうか。