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オーストラリア政府、ICEYEと提携して災害対応強化へ。洪水と山火事の被害状況を迅速に把握【宇宙ビジネスニュース】
【2023年9月11日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
9月7日、独自のSAR衛星コンステレーションによって自然災害対応のソリューションを提供しているフィンランド発のベンチャーICEYEが、オーストラリア政府に同国内の洪水と山火事の危険データの提供企業として選定されたことを発表しました。
近年オーストラリアでは記録的な洪水と山火事が頻発しています。オーストラリア財務省によると、2022年の洪水はオーストラリアの経済活動に約50億豪ドル(約4730億円)の影響を与えました。
オーストラリア政府は、洪水のピークから24時間以内に浸水区域と浸水深を解析するICEYEの製品「Flood Insights」を2022年10月から利用しており、30以上の行政・政府機関の対応・復旧活動を支援してきたといいます。ICEYEがこれまでに解析したオーストラリアの大規模な洪水は18件に上ります。
また、ICEYEの「Bushfire Insights」は、山火事が発生した際に出る煙の下をSAR衛星で観測することで、ほぼリアルタイムで山火事による物的損害を評価、提供します。
今回発表された提携について、ICEYEは「迅速な災害評価と対応、資源(支援物資など)配分の改善、国と地方団体間の調整の改善を通じて、洪水や山火事の被害に対応するオーストラリアの能力を強化する取り組みに直接的に貢献します」と説明しています。
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