Planetが森林の炭素吸収量などを測定する新製品をリリース。過去10年間のアーカイブデータを提供【宇宙ビジネスニュース】
【2023年11月13日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
現地調査や航空機搭載ライダーなど、森林の炭素吸収量を推定する既存の手法はコストが高く、衛星データの活用が期待されています。
11月7日、アメリカの地球観測企業Planetは、30m解像度で森林の炭素吸収量や樹木の高さなどの情報を提供する製品「Forest Carbon Diligence」をリリースしました。さらに、より詳しい分析とレポートを提供するために、3m解像度で森林をモニタリングする製品を2024年に提供する予定だといいます。
Planetは、同社の衛星画像を用いて森林の炭素吸収量を測定するツールを提供する企業Salo Sciencesを2022年12月に買収したほか、メタンガスを検出するハイパースペクトル衛星を発表するなど、環境保護やカーボンニュートラルに向けた取り組みにも力を入れています。
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今回発表されたForest Carbon Diligenceは、3.7m分解能のPlanetの約200機からなる地球観測衛星コンステレーション「PlanetScope」のデータを用い、、LiDARデータによってモデル化され検証されます。本プロダクトは、小規模プロジェクトから国全体まで、時系列の変化の評価やベースラインとしての利用など、様々な範囲の炭素吸収量を定量化することができるとのこと。
Planetの共同創業者兼CEOのウィル・マーシャル氏は、今回発表したForest Carbon Diligenceについて「このデータセットは、高精度で、手頃な価格で、スケーラブルな10年間の森林炭素のアーカイブを市場に提供し、森林の炭素吸収量の測定に関連する長年の課題の解決に貢献します」と述べています。