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宇宙飛行士・若田光一さんがJAXAを退職へ。4月以降は民間の立場で有人宇宙活動を支援【宇宙ビジネスニュース】
【2024年4月1日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
宇宙飛行士の若田光一さんが3月31日をもってJAXAを退職することになり、29日には記者会見が開催されました。
若田さんは、1992年に宇宙飛行士候補者に選抜にされて以来、日本人最多となる5回の宇宙飛行を経験し、通算の宇宙滞在日数は日本人最長の504日に上ります。また、2018年4月から2020年3月にかけてはJAXA理事を務めました。
JAXAを退職した後は、民間の立場で有人宇宙活動を支援していくということです。記者会見で若田さんはこう語りました。
「日本人が月面に立つ日がすぐそこまで来ています。月そして火星探査を含め、各国政府が主導する有人宇宙活動の持続的な発展のためには、民間主導での地球低軌道での有人宇宙活動の成功が鍵になると思っております。
これまでの宇宙飛行士としての経験を生かして、民間セクターによる活動を盛り上げて、ポストISSの地球低軌道の活動の推進に尽力していきます」
具体的な取り組みについては4月以降に発表されるということです。
若田さんの記者会見で特に印象的だったのは、若田さんがこれまでの活動を振り返るなかで、同僚や訓練の関係者、地上から宇宙活動を支えるフライトディレクター、宇宙機関の所長など、多くの方の名前が挙がったことです。
JAXA理事/有人宇宙技術部門長の佐々木宏さんは若田さんについて、「日本の宇宙飛行士の象徴のような人。優秀な宇宙飛行士を超えて人間として魅力的」「会見でも同僚や関係者の名前が何度も出てきたように、相手をリスペクトしている姿が周りにも伝わっています。それが彼の一番すごいところです」と話しました。
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