宇宙作業用ロボット開発のGITAI、自社開発衛星の宇宙実証に成功。軌道上サービスの提供に向けて【宇宙ビジネスニュース】
【2024年2月4日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
宇宙作業用ロボットを開発するGITAIは1月27日、軌道上サービスの提供に向けた衛星「SC1」による宇宙実証に成功したことを発表しました。
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GITAIは2016年に設立された日本発のスタートアップです。現在はアメリカ・ロサンゼルスに本社を置いています。2021年に宇宙用自律ロボットのISS船内での技術実証、2024年3月にはISS船外での実証を成功させたことを発表しました。さらに11月には、シリーズBエクステンションラウンドで総額6050万ドル(約939.2億円)を調達したことを発表していました。
今回の宇宙実証で使用されたSC1は、自社開発の16Uサイズの衛星で、2024年12月21日にSpaceXのFalcon 9で地球低軌道(LEO)に打ち上げられました。
今回の宇宙実証により、衛星とGITAIのミッションコントロールセンターの間で信頼性の高い通信が可能であること、姿勢制御や軌道制御、衛星に搭載されたセンサやコンピュータが正常に機能すること、衛星から画像や映像データが取得できることが確認されました。
GITAIは今後、ロボットアームを搭載した500kg級の衛星とターゲット衛星を宇宙空間で結合させ、ランデブーとドッキングの能力を実証する宇宙実証実験の実施を2026年に予定しているということです。
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参考
GITAI Successfully Completes Space Demonstration of In-House Developed 16U Satellite
GITAI Completes Fully Successful Technology Demonstration Outside the ISS