「plan」と「program」の違いは? 第10回「今週のSPACE ENGLISH」


英語が苦手で最新の宇宙ビジネス情報をキャッチするのに四苦八苦。そんな宙畑編集部員T.N.と一緒に、宇宙ビジネスで使用される英単語を学ぶ本連載。

今週は5/27~6/2の7日間で『SpaceNews』内で最も頻繁に出現した英単語(※これまでに同連載でご紹介した英単語を除く)を10個ご紹介します。

それではさっそく、Let’s 今週のSPACE ENGLISH!!
   
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
集計対象記事:『SpaceNews』で該当期間に公開された記事のすべて
集計期間:2018/5/27~2018/6/2
※()内の数字は該当期間の登場回数です

1.dankberg(26)

マーク・D・ダンクバーグ。第2回「今週のSPACE ENGLISH」で登場した『Viasat』の最高経営責任者。

普段日本企業のニュースが流れるときは最高経営責任者の名前が最後に掲載されている程度だが、『SpaceNews』を読んでいると、いたるところに最高責任経営者のコメントや昔の発言が掲載されていることが分かる。
   

2.plans(22)

「plan = 計画」の複数形。第3回「今週のSPACE ENGLISH」で「program = 計画(表)」を紹介したが、今回ご紹介する「plan」の方が広い意味で「計画」という意味を持つ。

あえて言い方を悪くすれば漠然とした計画についても「plan」が使用される。一方の「program」については、目的かつその内容も明確な「計画」について用いられる。
   

3.sofia(20)

「The Stratospheric Observatory for Infrared Astronomy」の頭文字をとったもので、遠赤外線天文学成層圏天文台のこと。飛行機に赤外線望遠鏡を搭載し、ドアを開けっ放しにしながら観測を行う天文台だ。

文字だけ読むと何を言っているのか分からないかもしれないが、ぜひ「The Stratospheric Observatory for Infrared Astronomy」をGoogle先生に聞いてみてほしい、写真を見れば一発で何を言っているのかご理解いただけるだろう。
   

4.ariane(19)

アリアン。日本で言えば「H2A」のように、欧州宇宙機関(ESA)が開発したロケットのシリーズ名である。開発しているのは、欧州各国が欧州宇宙機関で共同設立した企業『アリアンスペース (Arianespace)』。

日本の企業である『スカパーJSAT株式会社』の衛星も多くはアリアンシリーズのロケットで打ち上げられているなど、商用化が成功しているロケットの代表格である。
      

5.months(18)

「month = 月」の複数形。第1回「今週のSPACE ENGLISH」で「years = “年”の複数形」を紹介した。そこで「道のりが長いため、時間を表す単位は日や月ではなく年の場合が多い。」と紹介したが、なぜ「months」も頻出英単語なのか。

「months」は新しい衛星・ロケットの製造のお話ではなく、それらが打ち上がった後の話、また、すでに打ち上げ予定日が決まっていたが遅れる話などの記事で用いられることが多い。

ロケットの打ち上げは分かりやすくわくわくする楽しいイベントだが、打ち上げの”数カ月後”に衛星の初仕事の報告もまた宇宙ビジネスを楽しむポイントのひとつである。衛星にとって、ロケットが無事に打ち上がったところからが仕事のスタートなのだ。
   

6.heavy(18)

重い。今回の記事では以前に「ファルコンヘビー、宇宙へ~打ち上げの見所と今後の展望~」でも紹介したFalcon HeavyというSpace Xのロケットについて述べられている。

今年2月に、真っ赤なロードスター初号機の打ち上げに成功したが、初の商用打ち上げに関しては年末頃になる見込みとのこと。アメリカ空軍向けミッションを10月に打ち上げる予定だったが、こちらも遅れており先行きが不透明な状態になっている。

元々予定していた初号機打上げは2013年であり、想定顧客であった通信衛星会社は別のロケット打ち上げサービス会社に切り替えるなどの対応をしている。初号機は華々しく打ち上げられたが、宇宙ビジネスとしては様々な課題が控えている。
   

7.astrophysics(17)

天体物理学または宇宙物理学とも呼ばれる。よく似た言葉でAstronomy(天文学)という言葉もあるが、歴史・意味的には天文学の方が広く、astrophisicsはその中の一分野で天文現象を物理的手法で解釈しようとしたもの。

Astro-は「星」「宇宙」などの意味を持つ接頭語。もともとはギリシャ語で「星」を意味する。

今回はAstro2020というNASAの天文学および宇宙物理学に関する調査について、調査の開始を遅らせるべきか否かが議論されており、最終的にはスケジュール通りに実施されるというニュースだった。
   

8.jpss(17)

「Joint Polar Satellite System」の頭文字をとったもの。アメリカの新しい気象衛星の名前。日本のひまわり衛星と同様にアメリカの気象衛星もNOAAという名前を付けていたが、次世代機として名前を変更した。

1号機となるJPSS-1はBall Aerospaceが受注していたが、続く2,3,4号機はOrbital ATKが製造する。2機目は460MUSD(約460億円)の契約が公表されているが、3号機は130MUSD、4号機は87MUSDであり、繰り返し生産による大規模なコストダウンが求められている。
   

9.research(16)

研究。物事を学問的に深く考え、真理を明らかにすること。インドの宇宙機関ISROは、Indian Space Research Organizationで”研究”が入る。

JAXAは日本語では、宇宙航空研究開発機構だが、なぜだかRは入らない。ExplorationのXで研究開発を表現している。
   

10.based(15)

~を拠点にした、~を元にした・
“地名-based”で、どこを拠点にした会社「London-based satellite operator(ロンドンを拠点にした衛星オペレーター)」といった使い方がなされる。

また、「space-based/ground-based」で、宇宙用/地上用という修飾語句になる。たとえば「Space-based SAR/Ground/based SAR」で宇宙用SAR/地上用SARなど。

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以上、第10回「今週のSPACE ENGLISH」いかがだったでしょうか。

次回の「今週のSPACE ENGLISH」は6/17(日)に6/3(日)~6/9(土)に公開された「SpaceNews」記事の最頻出英単語TOP10(これまでに紹介した英単語は除外)をご紹介します。

これまで英語が苦手でなかなか海外の宇宙ニュースを敬遠していたという方も、「今週のSPACE ENGLISH」で少しずつ宇宙英単語を学んで海外の宇宙ニュースにチャレンジしてみましょう!
   
執筆者:トウモロコシ担当T.N. & ルッコラ担当
※これまでの「今週のSPACEENGLISH」はこちら
   
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