IT立国を目指すルワンダが宇宙庁設立のための法案を承認【週刊宇宙ビジネスニュース 5/18〜5/24】
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IT立国を目指すルワンダが宇宙庁設立のための法案を承認
5月18日、ポール・ガカメ大統領が議長を務める閣議にて、ルワンダ宇宙庁設立のための法案が承認されたことが明らかになりました。ICTイノベーション大臣のPaula Ingabire(ポーラ・インガビレ)氏によると、ルワンダ宇宙庁は2020年7月に開設される予定です。
ルワンダ宇宙庁の主な活動には、農業の効率化や環境のモニタリング、災害対策、衛星データを活用した都市計画のサポートが含まれています。同国ではすでに、国勢調査や都市計画、土地管理などに衛星データを利用していますが、宇宙技術に関する知見を蓄積することが急務のようです。
ルワンダは2018年5月に、JICAおよびJAXAと宇宙協力協定に署名しました。小型衛星の製造に関するトレーニングの提供を受け、エンジニアの養成やルワンダ国内での宇宙プログラムの立ち上げを開始。東京大学の全面的な支援により日本で研修を受けたルワンダ人エンジニアにより、同国初の衛星「RWASAT-1」は2019年11月に打ち上げられました。
2019年1月に、国の宇宙技術の発展と研究開発促進を目的とした、長期宇宙計画を発表。さらに2019年6月には、国連宇宙空間平和利用委員会(COPUOS)への加盟を申請し、93カ国目の加盟国となりました。アフリカからは、エジプト、ナイジェリア、南アフリカ共和国ら19カ国が加盟しています。
ドローンによる輸血用血液を輸送するサービスが話題となったように、ルワンダは近年急速な発展をとげるIT立国です。ルワンダ宇宙庁の活動内容等は明らかになっていませんが、政府の支援によってルワンダ発の宇宙を活用したソリューションが生まれる日も遠くないかもしれません。
オーストラリア国防省とギルモアスペースがパートナーシップ締結
オーストラリア国防省は、小型ロケットの製造開発を行うベンチャー企業・Gilmour Space Technologies(ギルモアスペーステクノロジズ 以下、ギルモアスペース)と戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。
推進系や材料、航空宇宙機に搭載される電子機器など防衛に関する研究や、衛星や観測機器を輸送できるハイブリットロケットの開発を支援するとのことです。
ギルモアスペースは2013年の設立以来、オーストラリア国内で打ち上げが可能な企業となることを目標に掲げ、2022年に同社初の商業輸送サービスの提供を開始する予定。今回のパートナーシップ締結による共同開発により、資金調達を行い、新たに50人の従業員を雇用したい考えです。
防衛大臣のMelissa Price(メリッサ・プライス)氏は、「今回のパートナーシップにより、オーストラリアの宇宙企業が軍や民間企業の顧客に、サービスを提供するためのドアが開かれた」とコメントしています。
オーストラリアは2018年に宇宙産業の成長を目的に宇宙庁を開設しました。宇宙産業や技術を定着させる今のフェーズでは、国とのエコシステムの構築や支援が重要なキーワードとなります。
Virgin Orbitが初のデモフライトをセンサーの不具合により延期
衛星の打ち上げを手がけるベンチャー企業・Virgin Orbitは5年間にわたる開発プログラムの最終段階に相当するデモフライトを5月24日(米国時間)に実施する予定でしたが、センサーの不具合により延期となったことを発表しました。
同社の輸送サービスは、グループ会社・Virgin Atlantic航空が使用していた、ボーイング747を改修した「Cosmic Girl(コスミックガール)」に、衛星を搭載した二段ロケット「LauncherOne(ランチャーワン)」を吊り下げて発射する仕組みとなっています。
今回のデモフライトでは、Cosmic Girlをカリフォルニア州の宇宙港より離陸させ、実際にLauncherOneを空中に発射させるというもの。
Virgin Orbitはこれまでにさまざまなテストを実施してきましたが、今回のデモフライトではLauncherOneのエンジンを初めて空中で点火する予定です。
Virgin Orbitの輸送方式には、柔軟な打ち上げ地点の設定が可能となる、天候の影響を受けにくい、沿岸漁業へ与える影響が小さいなどのメリットがあり、注目されています。今後のスケジュールに期待を寄せている方も多いのではないでしょうか。
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参考
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