宙畑 Sorabatake

宇宙ビジネス

宇宙ビジネスに必要な「宇宙人材」とは?学術界と産業界の融合が生み出す新たな可能性

2020年12月11日に、日本橋で開催された「学術界と産業界による共創」がテーマの委員会の発足イベントに潜入してきました。その模様をお届けします。

2020年12月11日、新たな宇宙ビジネス拠点として12月にオープンしたX-NIHONBASHI TOWERのカンファレンススペースにて、「学術界と産業界による共創」に焦点を当てた新しい活動『宇宙ビジネス共創委員会』の設立イベントが開催されました。

本記事では、イベントの中で語られた宇宙ビジネスに必要な「宇宙人材」と、今宇宙業界が直面する人材における課題について迫ります。

1.宇宙ビジネス共創委員会とは

委員会設立の経緯

はじめに、今回のイベントの主目的である「宇宙ビジネス共創委員会」についてご紹介します。

宇宙ビジネス共創委員会とは、日本における唯一の航空と宇宙分野の学会である「日本航空宇宙学会」の中に、2020年8月に新たに設立を承認された臨時委員会です。

ベンチャー企業や民間宇宙団体等の新たな宇宙活動に取り組む宇宙新興企業・団体との価値のある連携・協力や学会参加への支援等を行い、宇宙分野の活性化に寄与することを目的としています。

委員会のメンバーは、以下の通りです。学術界、産業界それぞれから、またはその両方の立場で活躍されている皆様で構成されています。

職名 氏名 所属
委員長 神武直彦 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授
委員 稲川貴大 インターステラテクノロジズ株式会社 代表取締役
委員 川瀬康司 三井不動産株式会社日本橋街づくり推進部事業グループ 統括
委員 倉原直美 株式会社インフォステラ 共同創業者/代表取締役CEO
委員 桒原聡文 東北大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻 准教授
株式会社中島田鉄工所 技術顧問
株式会社ALE 技術顧問
NPO法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)理事長
委員 佐藤将史 一般社団法人SPACETIDE 理事兼COO
委員 白坂成功 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授
Synspective Inc. 取締役
委員 宮下直己 株式会社アクセルスペース 取締役最高技術責任者(CTO)
委員 村井一恵 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 研究員

▼宇宙ビジネス共創委員会ウェブサイト
https://branch.jsass.or.jp/spacebusinesscom/

宇宙ビジネス共創委員会設立シンポジウム

今回のシンポジウムは「宇宙ビジネス共創委員会」の設立を記念して開催されたもので、「宇宙ビジネス活性化のために、宇宙分野の人材発掘・育成・ネットワークを産官学連携によってどのように発展させていくべきか?」という問いに対する講演並びに意見交換が実施されました。

【開催概要】
日時:2020年12月11日(金)15:00-17:30(14:30開場)
場所:日本橋三井タワー7F 「X NIHONBASHI TOWER 」
(対面およびオンラインLIVE配信によるハイブリッド開催)
定員:会場先着50名(オンライン参加申込は無制限)
参加費:無料
主催:日本航空宇宙学会
協力:三井不動産株式会社、一般社団法人SPACETIDE
後援:内閣府宇宙開発戦略推進事務局、文部科学省、経済産業省、
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、日本航空宇宙工業会

【プログラム】
● 開会挨拶
日本航空宇宙学会 会長 慶應義塾大学理工学部 教授 松尾 亜紀子
● ご挨拶
文部科学省研究開発局       局長  生川 浩史
内閣府宇宙開発戦略推進事務局   参事官 川口 悦生
経済産業省製造産業局宇宙産業室  室長  是永 基樹

● 宇宙ビジネス共創委員会設立について
宇宙ビジネス共創委員会 委員長 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 神武 直彦
● JSASS宇宙ビジョン2050
日本航空宇宙学会 筆頭副会長
宇宙航空研究開発機構 主幹研究開発員
河野 功
● 宇宙ベンチャー企業によるピッチ(VTR)
● 各種講演〜宇宙人材の発掘・育成・ネットワーク〜
● パネルディスカッション
宮下 直己
株式会社アクセルスペース 取締役最高技術責任者(CTO)
氏家 亮
株式会社ispace Manager, Lander System Engineering Group
桒原 聡文
東北大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻 准教授
株式会社中島田鉄工所 技術顧問
株式会社ALE 技術顧問
NPO法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)理事長
白坂 成功
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授
Synspective Inc. 取締役
向井 浩子
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 人事部部長
石田 真康
A.T.カーニー株式会社 プリンシパル
一般社団法人SPACETIDE 代表理事兼CEO

宇宙ビジネス共創委員会設立シンポジウムwebサイト

2.NEW SPACEプレーヤーが語る人材課題・施策

他業種から来た人が宇宙を学ぶ場がない

株式会社アクセルスペースCTO 宮下 直己さん

日本を代表する宇宙ベンチャーであるアクセルスペース社での人材の課題について、プレゼンをしてくださったのは株式会社アクセルスペースCTOの宮下 直己さんです。

アクセルスペースの創業メンバーは大学で超小型衛星を作っていた航空宇宙工学部出身のメンバーが多かったそうですが、当初新しいメンバーを入れようとした際には、なかなか航空宇宙工学部出身の学生が来てくれることは無かったそうで、新卒採用を諦めて他業種のエンジニアを採用する方針をとったとのこと。

他業種から来てくれる人々を採用すると、今度は宇宙に関する知識を学ぶ場がないことに困られたそうです。ベンチャーは、社内教育を十分にする時間もなかなか取れないため、そういったケースで今回の委員会の趣旨となる、学術界が学ぶ場になると良いのではないかと期待を寄せられていました。

また、アジアで宇宙工学を学んでいる学生が、せっかく宇宙を学んだのに自分の国では宇宙で働く場所がないので、アクセルスペースにジョインしてくれるケースを紹介されていました。

悩み事を相談できたり、レベルアップできる場を

株式会社ispace Manager, Lander System Engineering Groupの氏家 亮さん

続いて登壇されたのは株式会社ispace Manager, Lander System Engineering Groupの氏家 亮さんです。

同社の社員の内訳として、30代と40代が大半を占めること、国でいうと日本がほぼ半分でその他、アジアとヨーロッパが2割ずつであることが紹介されました。また、全体では航空宇宙を専攻にしていた人は3割程度、宇宙業界を経験している人が半分ほどというこでした。

氏家さんの個人的な考察として、宇宙業界の経験者が半分という割合は、設計資産の少ないスタートアップでは不十分かもしれないと感じられており、悩み事を相談できるようなネットワークがあると良いのではないかとおっしゃられていました。

また、30代の修士卒がボリュームゾーンのため、航空宇宙分野での修士号や博士号の取得を目指すプログラムがあれば需要があるかもしれないとのお話もありました。

産学官の連携で、宇宙ビジネスの加速を!

ご自身が学術界と産業界の両方の場で活躍される桒原 聡文さんは、どちらの立場も持つことで効率的に産学官の連携を加速されようとしています。

学術界では、東北大学で大学生を中心とした衛星開発プログラムを運営されています。

超小型衛星を作ることにより、大規模な衛星開発では経験できない宇宙開発の全ての工程を経験することができ、衛星開発におけるトップクラスの人材が輩出できるとのこと。

さらに、桒原先生は、宇宙工学を学ぶ大学のコンソーシアムである大学宇宙工学コンソーシアムUNISECの理事長を務められており、全国の大学で実施されている学生による超小型衛星開発の技術の体系化や共通基盤の構築を進められています。こうした知見が産業界との共創の鍵になると考えられ、UNISECアカデミーという学習プログラムもはじめられるそうです。

また、産業界では株式会社ALEで、技術顧問を務められていますが、同社では官の立場であるJAXAが実施している革新的衛星技術実証プログラムを利用して、最先端の現場での人財共育の場や転職してこられた方へリカレント教育の実践、迅速なPoC(Proof of Concept:概念実証)の実現、学位取得などの機会につなげられているそうです。

色々な分野の専門家を束ねるアーキテクト育成

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 白坂 成功教授

他の登壇者とは趣向を変えて、システムデザインの観点から宇宙に必要な人材のプレゼンを実施したのは、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の白坂 成功教授です。白坂先生はSAR衛星のコンステレーションを使った地球観測サービスを提供するSynspective Inc. 取締役でもあり、産業界としての立場もお持ちです。

白坂先生は、宇宙ビジネスには、宇宙技術の専門性の高い領域に特化した人材も必要ですが、そういった色々な分野の専門家を束ね、全体を俯瞰し最適化する人材が必要だとおっしゃられていました。

具体的には、以下のようなことができる人材が必要ということです。
①宇宙技術を利用者の価値に変換する
②全体を俯瞰して構想を作る
③急速なコンテクスト変化に対応する

JAXAが送り出すNEW SPACEの人材

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 人事部部長 向井 浩子さん

最後に登壇されたのは、日本の宇宙開発の中心であるJAXAの人事部長である向井さんの講演でした。

JAXAとしては、近年新卒採用として女性比率5割を達成され、今は時代の流れに合わせて電気系(情報、制御)の学生の採用に力を入れているとのこと。

また、これまでは研究や技術を極めることが得意な人材が集められていましたが、今後は提案力の強化を重点ポイントとされるそうで、そのために外部との人材交流を実施し、宇宙以外の民間企業に出向したり、クロスアポイントメント制度※を使った交流も実施しています。

※クロスアポイントメント制度
クロスアポイントメント制度は、国内外の研究者等の受入れを促進するため、所属機関に縛られることなく研究者等が活躍できることを目指した制度です。研究者が企業・大学・研究機関等(出向元)とJAXA(出向先)の双方で雇用されつつ、それぞれの機関の役割に応じて研究開発業務に従事するための手段の一つとして、JAXAでは、平成27年3月にクロスアポイントメント制度による職員受入制度が整備されました。
https://www.ihub-tansa.jaxa.jp/

JAXAではプロジェクトへの参画を通して働きながら、システムズエンジニアリングやプロジェクトマネジメントなどの能力を増やしていける場があり、20代ではそういったスキルを持った人材は少ないが、30-40代ではスキルを持った人材を増やしていける場が整っているとのこと。

これまでの登壇のベンチャー企業の皆さんが説明されていた通り、ベンチャーでは人材育成をする余力がないことが課題であると認識されており、JAXAがそういった課題に貢献できるのではないかと考えられていました。

3.産業界と学術界の連携の可能性・期待・課題(パネルディスカッション)

パネルディスカッション。右から、アクセルスペース宮下 直己さん、株式会社ispace氏家 亮さん、東北大学桒原 聡文准教授、慶應義塾大学白坂 成功 教授、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構向井 浩子さん、A.T.カーニー株式会社 プリンシパル石田 真康さん、ファシリテーターの慶應義塾大学 神武 直彦教授

各登壇者からの発表の後は、A.T.カーニー株式会社プリンシパルの石田 真康さんも加わり、委員長の神武直彦さんをファシリテーターに、パネルディスカッションが行われました。

・ファシリテーター
宇宙ビジネス共創委員会 委員長
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授
神武 直彦

・パネラー
宮下 直己
株式会社アクセルスペース 取締役最高技術責任者(CTO)
氏家 亮
株式会社ispace Manager, Lander System Engineering Group
桒原 聡文
東北大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻 准教授
株式会社中島田鉄工所 技術顧問
株式会社ALE 技術顧問
NPO法人大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)理事長
白坂 成功
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授
Synspective Inc. 取締役
向井 浩子
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 人事部部長
石田 真康
A.T.カーニー株式会社 プリンシパル
一般社団法人SPACETIDE 代表理事兼CEO

最初のテーマは「産業界と学術界の連携の可能性・期待・課題」とのことで、それぞれのパネリストから様々な意見が出されました。

世界レベルに追いつくには産業界と学術界の協力が必要

アクセルスペース宮下 直己さんが、産業界の立場として学術界へ期待を寄せたのは「最先端の技術レベル」。普段、ベンチャー企業で衛星開発をされていますが、世界レベルに追いつくためには現状の改善だけではたどり着けないと考えられているそうで、今までに無かったセンサーの開発など、技術力の部分でもっと連携をしていきたいという意見が述べられました。

大学やUNISECが実践的な技術を提供できるのか

宮下さんからの学術界への期待に対して、学術界の立場で、大学やUNISECが実践的な技術を提供できるのか、そのあたりがまだ不十分なのではないかとおっしゃられたのは、東北大学桒原 聡文准教授でした。

桒原先生は、技術は人に付くと考えておられ、その人が技術を好きだと思ってくれて、良い意味で学術界と産業界の流動性が出せれば、正のスパイラルに入れられるのではないかと述べられました。

産業界に興味を持ってもらう学術界になるために

共に作っていくという意味で、本委員会の母体でもある日本航空宇宙学会に何を期待するかという問いかけが、ファシリテーターの神武先生から投げかけられました。

学会の大きな活動としては、大きく、カンファレンス(会場に関係者が集まり、研究成果の発表が行われるもの)と学会誌に分けられます。

慶應義塾大学白坂先生が指摘されたのは、学会誌の価値をもっと挙げていく必要性でした。カンファレンスではベンチャーの人の姿も見ることがあるそうですが、コミュニティの継続性を考えると学会誌の価値を上げていく必要があるのではないかとおっしゃられていました。

一方で、株式会社ispace氏家さんからは、紙媒体という一方通行の形がなかなか難しく、双方向でコミュニケーションが取れる場があると良いという意見も出ていました。

4.「宇宙人材」の発掘・育成・ネットワーク(パネル ディスカッション)

2つ目のテーマとして神武先生から提示されたのは、「「宇宙人材」の発掘・育成・ネットワーク」です。

ベンチャーが欲しい人材はシステムとして物事を考えられる「タフさ」をもった人

Synspectiveの立場でもある白坂先生がおっしゃられた、宇宙ベンチャーが欲しい人材は「即戦力」。今はまだ、新卒を受けられる体力がないそうで、衛星メーカーのOBなどにや別業界の方に来ていただいているとのこと。

逆に、アクセルスペースでは、一時は新卒採用は辞めていたが、最近再開したと話すのはアクセルスペースの宮下さん。新卒採用の時に、大事にしていることは、システムとして物事を考えられる「タフさ」だそうです。

人材育成でやらせることは「失敗」

宮下さんご自身も大学時代、研究室で大学衛星を作られていた経験をお持ちですが、大学での学生の手による衛星開発を初期から率いて来られた東京大学の中須賀先生も会場にいらっしゃったので、神武先生から中須賀先生へマイクが向けられました。

中須賀先生が衛星開発を通した人材育成で意識してきたのは、学生に「失敗」させるということ。失敗を経験していない人が、大きなプロジェクトをいきなり担当すると、失敗の避け方や対処方法が分からず、大きな失敗をしてしまうことになると警鐘を鳴らします。

中須賀先生によると「失敗」は良いことで学ぶことが多いが、それを社会人になってから経験するのはなかなか難しいので、大学でどんどん失敗させることを提供していかないと、とおっしゃられていました。

視野を広げるという経験をさせてもらった

ispace 氏家さんは、元々JAXAで9年ほど働かれていて、宇宙ベンチャーであるispaceに転職をされたご経歴をお持ちです。

今いるispaceでは、JAXAで培ったものが役に立っているとのことで、例えば、JAXAにいた時に、シリコンバレーの小型衛星をビジネスを見に行ける機会があり、こういう選択肢が世界にあるんだなと感じることができたそうです。エンジニアとしてハードスキルを身に付ける機会ももちろんのこと、視野を広げるということもJAXAでさせてもらったと思っており、その点についてJAXAに感謝しているとおっしゃっていました。

優秀な人材にきっちりお金を払う

A.T.カーニーで、コンサルタントとして宇宙以外の業界も数多く見られている石田さんからは、「優秀な人材にきっちりお金を払う」ことが大切だという指摘がありました。

石田さん曰く、宇宙が好きな人だけが宇宙をやっていては産業は広がらないとのことで、車産業は、必要な人材をあらゆる業界でとりあっているとのこと。

給料を払うのが難しいベンチャーなら、ストックオプションを提示するなど、人をちゃんと集められていく業界になっていくことが大事なのではないかとおっしゃられていました。

スポーツ業界ともよく活動をされている神武先生からは、その点はスポーツ業界も同じことが言えるとコメントがありました。そのスポーツの人だけでやっている状態では、なかなか広がらないが、他のスポーツの人が入ってくると広がってくる傾向があるそうです。

産業でお金を払えるようにしたいというのが10年後の夢

お金をきちんと支払うという点に関して、JAXAで人事部長を務められている向井さんからは、正直、高い給料は出せないという本音もポロリとこぼれていました。

日本の人材流動性の低さは、JAXAだけでに限った話ではなく、なかなか対応が難しいところではありますが、「宇宙」という興味を持ってくれる人が多い強みを使って、宇宙産業の中で流動性を高めて、JAXAとしてはできなくても産業としてお金を払えるようにしたいというのが10年後の夢です、と強く語られていました。

神武先生からは、向井さんの「人材の流動性の課題は宇宙業界だけではない」という指摘を受けて、「宇宙業界から日本の人材流動性の壁を壊し、新たなトレンドを創り出す」というのも夢ですね、とまとめられました。

5.まとめ

海外では学術界と産業界が密に連携してビジネスを作り出していくことが良く行われている印象がありますが、日本ではたしかになぜかメンバーはかなり近いにも関わらず、距離があったことに、今回のイベントに参加して気付くことができました。

刻一刻と状況が変わり、世界中が最先端の技術にしのぎを削る業界である宇宙業界だからこそ、産業としての規模が小さいことを逆手に取って、顔が見えやすい日本の宇宙産業の学術界と産業界がお互いに補完しあい高め合う未来を想像できた気がしました。

今後の宇宙ビジネス共創委員会の活動にも注目していきたいと思います。

最後に日本航空宇宙学会の学会長であられる松尾先生と宇宙ビジネス共創委員会の委員長である神武直彦先生より、メッセージをいただきました。

松尾亜紀子 日本航空宇宙学会会長

日本航空宇宙学会に新たに誕生した宇宙ビジネス共創委員会は、今歩き始めたばかりです。これからの活動は手探りの中でスタートしております。10年後、20年後の日本における宇宙ビジネスの発展のために何ができるか、学会として考えたいと思います。

神武直彦 日本航空宇宙学会宇宙ビジネス共創委員会委員長

宇宙分野での有機的な共創がもっとうまくいけば価値のある未来を創り出せると思います。そのためには、関係する人やコミュニティが相互理解をし、創り出したい未来のシナリオを共有することが大切だと思います。この委員会の取り組みがそのきっかけになるよう委員の方々や賛同下さる方々と共創していきたいと設立シンポジウムを経て改めて思いました。