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長征5号Bの残骸がインド洋に落下。NASAは中国を批判する声明文を発表【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/5/3〜5/9】
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5月9日、中国の大型ロケット「長征5号B」のコアステージの残骸が大気圏に再突入し、インド洋に落下したと報じられました。
米国が動向を監視していたものの、詳細な落下位置の予測は難しく、地表に落下すれば被害が出るのではないかと懸念が拡がっていました。今回の出来事に対して、NASAのビル・ネルソン長官は、このような声明文を発表しました。
「宇宙開発国は、宇宙物体の再突入による地球上の人々や財産へのリスクを最小限に抑え、その運用についての透明性を最大限に高めなければならない。
中国がスペースデブリに関して責任ある基準を満たしていないことは、明らかである。
中国および全ての宇宙開発国、商業団体は、宇宙活動の安全性、安定性、保障および長期的な持続性を確保するために、宇宙で責任を持って、透明性のある行動をとることが重要である」※ 原文はこちら
宙畑メモ:軌道上物体の監視
軌道上の物体は、基本的に米国宇宙戦略軍(USSTRATCOM)が監視しており、低軌道上で約10cm以上、静止軌道上で約1m以上の物体はすべてカタログ化されています。
宇宙ビジネス
深刻化する「宇宙ごみ」問題〜スペースデブリの現状と今後の対策、各国の動向と活躍する民間企業〜
落下した長征5号Bは、中国が新たに構築を進めている宇宙ステーションの最初のモジュールの打ち上げに使用されたものでした。今回は人的被害の発生は免れたものの、中国の宇宙開発に対する各国からの風当たりは強くなるのではないかと考えられます。
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