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宇宙ガソリンスタンドを開発するOrbit Fabが米空軍との共同研究を発表。契約金は300万ドル【週刊宇宙ビジネスニュース 2021/10/11〜10/17】

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軌道上で衛星に燃料を補給するサービスの提供を目指すOrbit Fabが米国空軍研究所(通称AFRL)の宇宙機部門および宇宙船技術部門と共同研究開発契約を締結したことを発表しました。今回の契約を通して、Orbit Fabには300万ドル(約3.4億円)が支払われます。

Orbit Fab は2018年創業のベンチャー企業です。2019年6月に宇宙空間での燃料充填実験に向けて、燃料に見立てた水を2つの装置間で移動させる実験をISSで実施し、2021年7月には、1号機目となるタンクを低軌道上に打ち上げ、軌道上に配置しました。さらに、2022年後半以降に2号機を静止軌道上に打ち上げる計画を発表しています。

今回発表された共同研究で、Orbit Fabは宇宙空間で燃料を補給する「迅速着脱可能燃料移送インターフェイス(通称RAFTI)」の技術的詳細を米国空軍研究所に共有します。

これに対して空軍研究所は、Orbit Fabの燃料補給技術を検討し、要求事項や設計に関する助言を行うとともに、性能向上や適格性を確認するための設備を提供します。この取り組みを通してOrbit Fabは、防衛市場の参入を目指しているようです。

衛星は軌道を維持するのに燃料を消費します。そのため比較的寿命が長く設計されている政府の衛星は、軌道上での燃料補給のニーズが高いのではないかと考えられます。空軍研究所との共同研究によって、潜在的な顧客の獲得に繋がるのではないでしょうか。

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参考

Orbit Fab, U.S Air Force sign CRADA for On-Orbit Refueling Technology

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