宙畑 Sorabatake

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目標は476億円の資金調達、大手気象情報会社Tomorrow.ioがSPAC上場へ。30機の衛星コンステ構築計画を加速【宇宙ビジネスニュース】

【2021年12月13日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

12月7日、アメリカの大手気象情報会社Tomorrow.io(旧ClimaCell)は、特別買収目的会社Pine Technology Acquisition Corp.(以下Pine Technology)との合併、いわゆるSPAC上場により、最大4億2,000万ドル(約476億円)の資金調達を目指すと発表しました。

Pine Technologyは、保険関連技術分野の企業の合併を目的として、Novum Underwriting Partnersの創業者兼CEOのクリストファー・ロンゴ氏が設立したSPACです。

宙畑メモ
SPAC(特別買収目的会社)とは、その企業自体は特定の事業を持たずに、一定期間内に未公開会社・事業を買収することのみを目的として株式市場に上場する企業のことです。従来の新規株式公開(IPO)よりも簡素なプロセスで上場を果たせるため、近年この方式の上場を採用するベンチャー企業が増加しています。

Tomorrow.ioは、9月に約30機の衛星でコンステレーションを構成し、1時間に1度という高頻度で気象データを取得できる計画を発表していました。最初の打ち上げは2022年後半に予定されています。

共同設立者兼CEOのShimon Elkabetz(シモン・エルカベッツ)氏は、

「Pine Technologyとの合併により、Tomorrow.ioの製品開発と衛星コンステレーションの計画を加速できることを嬉しく思います」

とコメントしていて、得られる資金は、衛星コンステレーションの構築にも充てられると見られます。

より精緻な気象データを取得するために、Tomorrow.ioは社をあげて、衛星コンステレーションの構築に取り組んでいる様子がうかがえるニュースです。

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参考

Tomorrow.io, the World’s Weather and Climate Security Platform, to Go Public on Nasdaq Through Merger with Pine Technology Acquisition Corp.

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