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三菱重工とSierra Spaceが提携。商用宇宙ステーションの開発に向けて【宇宙ビジネスニュース】

【2022年3月21日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

3月18日、三菱重工業は、Sierra Space(シエラ・スペース)と商用宇宙ステーション「Orbital Reef(オービタル・リーフ)」の開発に関する覚書を締結したと発表しました。

Sierra Spaceは、航空機や宇宙船を開発するSierra Nevada Corporation(シエラ・ネヴァダ・コーポレーション、以下SNC)の宇宙部門が独立する形で2021年4月に設立された、SNCの完全子会社です。2021年11月には、航空宇宙・防衛分野で過去2番目に大きな額である14億ドル(約1,600億円)をシリーズAラウンドで調達しています。

2021年10月に、Blue OriginとともにISSの後継となることが期待されている商用宇宙ステーション「Orbital Reef」を構築する計画を発表していました。

「オービタル・リーフ」の完成予想図 Credit : Sierra Space

国内では、総合商社の兼松と業務提携し、国内の地球低軌道や商用宇宙ステーションの利用事業の開発に取り組んでいます。

三菱重工業は、ISSの日本実験棟「きぼう」の建設や宇宙ステーション補給機「こうのとり」の開発・製造・運用、宇宙空間でのライフサイエンス実験装置開発に携わる民間企業として中心的な役割を担っている企業です。

今回発表された三菱重工業とSierra Spaceの提携は、ISS退役後の有人低軌道利用への参画を視野に、両社の知見を生かした幅広い技術分野でOrbital Reefが提供するサービスの実現性の検討実施を予定しています。

三菱重工業宇宙事業部長の西ヶ谷知栄氏は

「今後、どういった技術、製品、サービスで多様なお客様にどのような貢献が可能か、シエラスペース社と具体的な協業を進めていきます。また、ISSの開発・運用に係る日本の実績を評価いただいていると理解しており、JAXAや他日本企業とも連携を取りながら、できることを幅広く考え、Sierra Space社と協業を図っていきたいと思います」

と抱負をコメントしています。JAXAや他日本企業との連携についても言及されていることから、Orbital Reefの構築に向けて日本がどのように関わっていくのかにも注目が集まりそうです。

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参考

三菱重工、商業宇宙分野のリーディングカンパニー・米国シエラスペース社とMOUを締結。世界初の商用宇宙ステーション「オービタル・リーフ」の開発で協業

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