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Sierra Spaceが宇宙飛行士訓練アカデミー創設を発表。2023年に民間宇宙飛行士を選抜予定【宇宙ビジネスニュース】

【2022年6月20日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

Sierra Spaceが宇宙飛行士訓練アカデミー創設を発表。2023年に民間宇宙飛行士を選抜予定

軌道上商業ステーションや有翼宇宙機Dream Chaserの開発に取り組むSierra Spaceが、世界初の完全統合型商業有人宇宙飛行センター及び宇宙飛行士訓練アカデミーを創設すると発表しました。これら2つの施設は、スペースシャトルによる3度の宇宙ミッションに参画した女性宇宙飛行士であるJanet Kavandi博士が率いるとのことです。

Sierra Spaceは、宇宙飛行士訓練アカデミーにおいて、3つのカテゴリーの人材の訓練を想定しています。

 ・Professional career astronauts
ーNASAの現役宇宙飛行士と同じスキルを習得し、商業宇宙ステーションの運用及び保守を担う人材。

 ・Specialist astronauts
ー商業宇宙ステーションで科学研究や商業活動を行う人材。

 ・Experiential astronauts
ー商業宇宙ステーションを旅行者として訪れ宇宙空間での業務を体験する人材。

Sierra Spaceの宇宙飛行士訓練アカデミーは、2023年後半にProfessional career astronautsの選抜、2024年に選抜された宇宙飛行士の訓練を開始し、2026年には民間宇宙飛行士の飛行を開始するとのことです。選抜された民間宇宙飛行士は、同社がBlue Originと共同で取り組む商業民間宇宙ステーションOrbital Reefの建設に着手する計画です。

Sierra SpaceのCEOであるTom Vice氏は、以下のコメントを発表しています。

The commercialization of space, starting with low Earth orbit, will require an innovative new approach to the selection, training and preparation of the large numbers of women and men that we will need to live and work in space. We are really excited to have Dr. Kavandi lead this center.
(訳:地球低軌道から始まる宇宙の商業化には、宇宙空間で生活する男性及び女性宇宙飛行士の選抜・訓練に革新的な新しいアプローチが必要です。私たちは、Kavandi博士にこのセンターを率いてもらうことをとても楽しみにしています。)

今までは、NASAやJAXAといった国家機関が宇宙飛行士の選抜や育成を行っていました。民間企業の施設で育成される人材が、今後宇宙でどのように活躍していくのか、楽しみです。

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参考記事

Sierra Space to Open Human Spaceflight Center, Train the Future Astronaut Corps for the New Commercial Space Economy