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月面探査車の開発を手掛けるAstroboticがNASAの事業に採択。過酷な月面の夜を乗り越える熱システムの実証へ【宇宙ビジネスニュース】

【2022年8月29日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

8月24日、月面ランダー(着陸船)やローバー(探査車)の開発を行うAstroboticが、NASAの中小企業技術革新研究プログラム(SBIR)に採択され、小型月面ローバー「CubeRover」が夜間においても稼働できる技術を開発、実証することを発表しました。

月では15日ごとに昼夜が入れ替わります。Astroboticによると、夜間は-200⁰Cまで下がり、バッテリーや電子機器など温度に敏感な部品は正常に機能しなくなり、夜になると探査ミッションが終了してしまう恐れがあります。

そこでAstroboticが開発しようとしているのが、厳しい月面の夜間も稼働できる熱システムです。CubeRoverの稼働を夜間も続け、中継衛星を介しながら長距離移動をする能力の実証を目指します。

Astroboticの月面システム担当ディレクターであるマイク・プロヴェンザノ氏は

「このミッションは、月面で数カ月から数年間生き延びられる機器やペイロードを備えた、堅牢な月面ロボットの時代を切り開く可能性を秘めています」

「CubeRoverは、このフライトで同クラスのどの月面ローバーよりも長く稼働し、遠くまで走ることができるでしょう。Astroboticは、月で持続的で長期のロボット運用をできるようにするための大きな一歩を踏み出しました」

と述べています。

また、通信機器を搭載しているランダーからローバーが離れると、地上と通信ができなくなる可能性があるという課題があります。Astroboticは、中継衛星を活用し、通信可能な範囲の拡大にも取り組む予定です。

月面までの輸送費用は高額で、打ち上げ機会は多くはありません。ローバーが月面で稼働できる時間が拡大することにより、月面探査や開発の効率化が期待できるのではないかと考えられます。

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参考

CUBEROVER FUNDED FOR SURVIVE THE LUNAR NIGHT MISSION

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