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衛星ベンチャーSpire Globalが海事関係者向けプラットフォームを開設。海上での安全確保や燃料削減に貢献【宇宙ビジネスニュース】

【2023年5月8日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

5月2日、船舶の位置情報や気象情報サービスなどを提供する超小型衛星事業者のSpire Globalは、海事関係者向けの海象データAPIと実用的情報API、意思決定を支援するソリューションを提供する「Deep Navigation Analytics™ Platform(以下、DNAプラットフォーム)」を開設したことを発表しました。

DNAプラットフォームはSpire Globalの衛星が取得した電波掩蔽(RO)データを用いて15日間の世界気象予報を生成する独自の気象予報モデルが活用されています。

宙畑メモ 電波掩蔽(RO)
GPSの電波の散乱具合から大気の状態を観測します。

海象データAPIは高精度の海上気象情報を提供します。Spire Globalが顧客と共同実施した研究によると、風を避けて航路を最適化することにより、燃料費は世界で年間約110億ドル節約され、炭素排出量5700万トンが削減されると予測されています。

さらに、意思決定を支援するダッシュボード「ShipView™」は、船団のパフォーマンスをリアルタイムで追跡し、船舶に影響を与える状況を検証し、急速に変化する気象予報をモニタリングすることで、乗組員や貨物、船舶の安全を守ります。

こうした複数のツールがひとつのプラットフォームで利用できるようになったことで、海事関係者の間でもさらに衛星データの利用が進むのではないかと期待されます。

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参考

Spire Global Launches a Space-Powered Weather Insights Platform for the Maritime Industry

The importance of maritime weather data

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