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Thales Alenia Space、衛星開発でDX化を推進。デジタルツインやVRを導入【宇宙ビジネスニュース】
【2023年5月23日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
4月27日、ヨーロッパの民間宇宙企業Thales Alenia Space(タレス・アレニア・スペース)が「再興・回復のための国家計画(PNRR)」において、衛星開発の自動化とデジタル化を推進する「Space Factory 4.0」プログラムの開発を行う契約をイタリア宇宙機関(ASI)と締結したことを発表しました。
Space Factory 4.0プログラムは、イタリアの航空宇宙企業Argotecやイタリア航空宇宙研究センター(CIRA)を含むコンソーシアムをThales Alenia Spaceが主導して行われます。
Space Factory 4.0の施設は、イタリアのピエモンテ州、ラツィオ州、カンパニア州、プッリャ州、トスカーナ州地域に設置され、スタートアップや研究機関をはじめとするサプライチェーン全体との繋がりの構築を図ります。
さらに、施設にはデジタルツイン、仮想現実、拡張現実、シュミレーター、ロボットなどが導入され、衛星の設計から組み立てまで全ての段階で使用されます。また施設にはクリーンルームも準備し、幅広い衛星の組み立てと試験ができる状態を整えるということです。運用は2026年までに開始する予定です。
今回の契約はイタリアの「再興・回復のための国家計画(PNRR)」の枠組みのもとで進められます。これは新型コロナウイルス感染症の感染拡大により影響を受けた経済の再生を目指す政策です。
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参考
Thales Alenia Space signs Space Factory 4.0 contract with Italian Space Agency