Googleらがインド発のハイパースペクトル衛星企業Pixxelに出資。環境モニタリングに注力【宇宙ビジネスニュース】
【2023年6月5日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
6月1日、ハイパースペクトル衛星のコンステレーションの構築を計画しているスタートアップPixxelがシリーズBラウンドで3600万ドル(約50.4億円)を調達したと発表しました。既存の投資家であるRadical VenturesとLightspeed、Blume Ventures、growX、Sparta、Atheraに、Googleをはじめとする新たな投資家が加わりました。
Pixxelは、アワイス・アーメド氏とシュディチ・カンデルワル氏が2018年に創業した企業です。現在は、インド・バンガロールとアメリカ・ロサンゼルスに拠点を構えています。アメリカの国家偵察局(NRO)からもハイパースペクトルデータの研究契約を獲得しています。
Pixxelが構築を計画しているコンステレーションは全球を24時間ごとに撮影できるように設計されています。2022年には、2機の技術実証衛星を打ち上げました。今後は2024年に6機、2025年までに18機の衛星を打ち上げる計画です。
今回調達した資金は、AIを搭載したデータ解析プラットフォーム「Aurora」の開発とコンステレーションの構築に用いられます。
Pixxelのハイパースペクトル衛星の観測データは、排出ガスや水質汚染、石油流出、土壌組成、作物の健康状態の把握など様々な用途に利用できます。
共同創業者兼CEOのアワイス・アーメド氏は、
「Pixxelは、地球の未来は、地球の健康を正確にモニタリングして、保護する能力にかかっていると信じています。今回の資金調達により、私たちは地球の健康状態のモニターを構築し、世界中の人々が情報に基づいた意思決定を行えるようにするというミッションの実現に近づくことができました」
と述べています。