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KDDIとヤマップらがStarlinkを活用した「山小屋Wi-Fi」を提供へ。auユーザーは無料。山小屋の業務DX化にも寄与【宇宙ビジネスニュース】

【2023年6月5日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

5月29日、KDDIと公衆Wi-Fi専門事業者のワイヤ・アンド・ワイヤレスは2023年夏以降に、登山地図アプリを提供するヤマップと提携し、電波の届きにくい山小屋の通信環境の改善を図る「山小屋Wi-Fi」の提供を開始することを発表しました。本サービスでは、衛星通信サービス「Starlink」がバックホール回線として活用されます。

これに先立ち、KDDIらは5月29日から一般財団法人白馬村振興公社が運営する長野県・八方池山荘において、山小屋Wi-Fiを先行提供。今後は、順次使用できる山小屋を拡大していくとのことです。

山小屋Wi-Fiサービスの詳細
提供時期:2023年夏以降、2023年5月29日から先行提供開始
利用可能エリア:白馬村八方池山荘 ※順次、拡大予定
利用料:780円(税込)/24時間 ※auユーザーは無料

KDDIは、2021年9月にStarlinkをau基地局のバックホール回線に利用する契約をSpaceXと締結したことを発表しました。

Starlinkの利用には光ファイバー回線の敷設が不要なため、これまで通信環境の整備が困難だった山小屋でも安定した通信が可能となります。これにより、利用者は山小屋においても家族や友人への安否連絡や気象情報の確認、SNSへの投稿などが可能となります。また、山小屋のオーナーは、キャッシュレス決済の導入や宿泊予約、防災情報や自然災害の情報収集など、デジタル活用による業務効率化が可能となります。

山小屋Wi-Fiの導入にあたり、白馬村村長 兼 白馬村振興公社 代表理事 丸山 俊郎さんはこのように述べています。

「白馬村では登山をはじめとしたアウトドアスポーツに力を入れており、年間を通して多くの登山者やアウトドア愛好家が訪れます。中でも登山は白馬を支える重要な観光資源の一つとなっており、白馬三山はじめ唐松岳など多くの山々があります。初心者から経験豊富な登山者までが訪れ、それを支えているのが山小屋の存在です。

振興公社として、これまでも登山者が安全で快適に登山できるよう山小屋の環境整備に取り組んできました。山小屋の通信環境を整える本サービスは、登山者やそこで働く人にとっても非常に価値のあるものであり、山小屋のさらなる安全面や快適性を高めることにつながると考えています」

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参考

衛星ブロードバンドStarlinkを活用した「山小屋Wi-Fi」提供開始

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