ニュース
PDエアロスペースの無人機、飛行試験中にトラブルで海上に着水。原因究明を急ぐ【宇宙ビジネスニュース】
【2023年7月3日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
6月28日、有人宇宙飛行サービスの提供を目指して機体を開発しているPDエアロスペースが無人飛行実験機「PDAS-X06」の初の飛行試験を実施していたところ、沖縄県・下地島空港から離陸した後に通信が途絶え、非常停止装置が作動して機体が海上に着水しました。これによる人的被害は生じていません。
現時点でわかっている試験当日のPDAS-X06の飛行の流れは以下の通りです。
1) 離陸後、操舵系の通信途絶、同時に、飛行データの通信が途絶。
2) 1)を受け、“自動操縦モード”に切替。指定されたポイントへ飛行
3) その途中で、“飛行制限範囲限界”(NOTAMライン)達した為、“非常停止装置”が作動
4) 両エンジン停止、降下操舵。海上へ着水
同社は愛知県に本社を置く、2007年に設立されたベンチャー企業です。2029年の有人宇宙飛行を目指して、有人飛行機の開発に先行して無人機の開発を行なっています。今回試験が行われていたPDAS-X06は、全長5mで50kgのペイロードを搭載できる観測用の機体でした。
すでに機体の着水点は判明していて、機体の回収に当たっているといいます。PDエアロスペースは「今後につきましては、先ずは現場措置、原因究明を急ぎます」と述べています。
宙畑編集部のおすすめ関連記事
宇宙ビジネス
宙畑編集部
「一般の人々にも宇宙旅行を」PDエアロスペース 緒川氏が語る次世代の宇宙輸送像
今週の宇宙ニュース
ニュース
宙畑編集部
Virgin Galacticが初の商業飛行に成功。8月以降は毎月飛行へ【宇宙ビジネスニュース】
ニュース
宙畑編集部