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トヨタ自動車と三菱重工が月面探査車開発で協力。技術サポートや月面データを提供【宇宙ビジネスニュース】

【2023年7月25日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

7月21日、トヨタ自動車と三菱重工業は月面探査プロジェクトで協力することを発表しました。

トヨタ自動車は2019年にJAXAと実施していた、有人月面与圧ローバー(愛称ルナクルーザー)の実現に向けた共同研究を2022年に完了させ、現在は全体システム概念検討・概念設計や要素試作試験を行っています。打ち上げ時期は2029年を予定しています。

また、三菱重工業は、日本とインドが共同で実施している「月極域探査ミッション(LUPEX)」で約350kgの無人探査車を開発しています。LUPEXは月に存在していると考えられている水の質や量を調査することを目的としたプロジェクトです。打ち上げは2024年に予定されています。

三菱重工業はトヨタ自動車に対して、ISSの「きぼう」日本実験棟や月軌道ゲートウェイの居住棟の開発で培ったインテグレーション技術、耐宇宙環境技術、有人宇宙滞在技術を活かした技術サポートを行うほか、LUPEXの走行実証技術や月面データなどを提供します。

トヨタ自動車は地上車で培った自動運転技術を活かして、三菱重工業の探査車開発をサポートします。

両社の協力により、開発が加速することが期待されます。

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参考

「有人与圧ローバ」および「LUPEXローバ」の開発状況に係る概要資料について

月極域探査ミッション(LUPEX)

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