宙畑 Sorabatake

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参加すれば衛星データ利用のヒントが得られる!? 地球の健康状態を知る・守るを考えるイベント

2023年9月28日に「地球の健康状態を知る・守るための超産業連携」と題したイベントが行われます。衛星データの強みである地球全球を把握できるという点での活用のヒントを得る機会と思い、イベントを主催するワープスペース社に話を伺いました。

光通信を活用したデータ中継サービスを開発するワープスペース社が主催するイベントシリーズ「ワープステーション・エレメンツ」が「地球の健康状態を知る・守るための超産業連携」をテーマに2023年9月28日に開催されます。

前回は「AI進化は衛星データ利用をどう変えるのか?」と題し、宙畑編集部から編集長の中村が登壇。衛星データ利用においてAIがどのように活用されているのか、また、活用される期待があるのかを登壇者と語り合いました。

ワープスペース社の事業は光通信の中継衛星の開発と運用です。衛星データを利用したソリューション提供は同社事業とは間接的には関係があるものの、直接結びつくようなイベントのテーマではありません。

ワープスペース社の事業について

そのようななかで、光通信の中継衛星を開発するワープスペース社がイベントを開催する理由は「ワープスペースが通信事業者として防災や地球環境など様々なアプリケーションを支えることができるなか、そのようなアプリケーションの事例を広めることが宇宙産業の発展につながり、ひいては自社のビジネスの機会につながると考えました」と同社の最高マーケティング責任者、高橋さんは話します。

宇宙利用のエンドユーザーに届くテーマを設定

また、同社の事業開発担当であり、本イベントの発起人でもある國井さんは「宇宙利用のエンドユーザーは地上で暮らす私たちであるにもかかわらず、宇宙事業に関するイベントでは宇宙/非宇宙と分けて考える論調になってしまう。地上で暮らす人に恩恵があるビジネスだからこそ、この垣根を外し宇宙を使って何ができるかを考える機運を醸成したい」とも語ります。

そのためか、イベントの案内からは「宇宙ビジネス」や「衛星データ」という言葉をあえて使用していないことも伺えます。

「メディアや社会全体の注目が集まるもの(災害やAIの進化など)にフォーカスし、宇宙がそこにどう関連し得るのかを発信してきた」と國井さんが語るように、前回のイベントも生成AIが話題になり始めたタイミングでのタイムリーな開催だったことが印象的でした。

9月28日のテーマは「地球の健康状態を知る・守るための超産業連携」

今回のテーマは「地球の健康状態を知る・守るための超産業連携」です。このテーマを設定した背景としては「宇宙利用を通じて貢献できる領域を考えた時に、個別具体的な価値を発信する前段階として、地球規模の課題があること、そしてその解決に向けた他産業も含め多様な取り組みがなされていることを認知・概観した上で、宇宙事業の役割を位置付けることが必要」と國井さんは話します。

登壇者は『未来を実装する』の著者であり、東京大学FoundXの馬田隆明さん、RESTEC 常務理事の松浦直人さんと豪華な顔ぶれです。

宙畑でも、衛星データの強みは「地球全球を俯瞰して観測できる、相対的に比較ができる」であるということについて、インタビュー記事やまとめ記事で複数本公開してきました。

宙畑にある「地球規模の衛星データ利用」に関する記事

このイベントでは、地球が今どのような状態にあるのか、どのような健康状態の計測が今求められているのかがテーマになっています。衛星データの利活用事例に興味があるという方にとってはとても有意義なイベントとなるでしょう。

また、上述の通り、このイベントは宇宙ビジネスや衛星データに興味がある人達だけのためのイベントではありません。「異なる専門性を持つ人や組織が集まり、各アプローチの得手不得手を理解し、それぞれのリソースを相互補完できるような関係構築ができるコミュニティ形成に価値があるのではないかと考え企画した」と國井さんが話すように、様々な産業や立場の方が参加してこそ、地球の健康状態を計測し、守ることが実現できるものとなるでしょう。

SDGs、ESG、プラネタリーヘルス、脱炭素、生物多様性など、このいずれのキーワードにも関係する話が、多くの有識者が集い、語られる予定。ぜひこれらのキーワードにひとつでもピンときた方は参加をご検討ください。

■イベント概要
2023/09/28 (木)18:00 – 21:00※懇親会あり
場所:東京大学 伊藤謝恩ホール
料金:5000円
※9/20までのお申し込みで4000円
※オンライン視聴の場合は無料
https://warpstation.studio.site/