ニュース
将来宇宙輸送システムが米ロケットエンジンメーカーと提携。エンジンの購入や米国内での飛行実証を実施予定【宇宙ビジネスニュース】
【2024年4月22日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
4月4日、将来宇宙輸送システム(ISC)がアメリカ法人Sirius Technologies(シリウス・テクノロジー)を設立したことを発表しました。
ISCは2022年5月に設立されたベンチャー企業です。2028年3月までに衛星の打ち上げ用ロケットを実証することを目指して、研究開発に取り組んでいます。
ISCの代表取締役社長 畑田康二郎さんは、アメリカ法人を設立した理由に、宇宙ビジネス市場においてアメリカが圧倒的な存在感を示していることや飛行実験ができる場所が豊富にあることを挙げました。
Sirius TechnologiesのCEOには、ISCの最高事業責任者である嶋田敬一郎さんが就任しました。
さらに、ISCは同日に、アメリカのロケットエンジン開発企業Ursa Major Technologiesと協業することも発表しました。
Ursa Major Technologiesは2015年に設立された企業で、4種類のロケットエンジンを販売しています。
今回の協業を通じて、ISCはUrsa Major Technologiesが製造販売するロケットエンジン「HADLEY(ハドレー)」を購入することを皮切りに、米国内での飛行実証を通じて得られたデータの共有を通じたエンジンの改良、将来的に開発する計画の有人宇宙飛行用ロケットに用いる高性能かつ高推力のエンジン開発に向けた連携などが行われます。
ISCの畑田さんによると、エンジンを海外企業から提供を受け、アメリカ国内で試験を進めるのは、日本初の取り組みだといいます。
宙畑編集部のおすすめ関連記事
ニュース
日本初。将来宇宙輸送システムが水素・メタン・酸素の推進剤を用いた燃焼試験に成功【宇宙ビジネスニュース】
ニュース
将来宇宙輸送システムが5.5億円を調達。今後5年で再使用型宇宙往還機を開発へ【宇宙ビジネスニュース】
今週の宇宙ニュース
ニュース
Satellogic、アジア市場に熱視線。インドの航空宇宙企業と提携し、地球観測衛星を開発【宇宙ビジネスニュース】
ニュース
世界最大のSAR衛星コンステレーションを運用するICEYE、政府系ファンドなどから約143億円を調達【宇宙ビジネスニュース】
ニュース