新たな測位システム開発を進めるXona Space SystemsがシリーズAラウンドで約30億円を調達。β版の運用に活用【宇宙ビジネスニュース】
【2024年5月13日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。
5月8日、ナビゲーションサービスの提供を目指すXona Space Systemsは、Future VenturesとSeraphim Spaceが主導するシリーズAラウンドの資金調達で、目標額の1900万ドル(約29.6億円)を上回ったことを発表しました。今回の資金調達は、Space Capitalや村田製作所の関連企業であるムラタ・エレクトロニクスらが出資しています。
Xona Space Systemsは2019年に設立されたアメリカのスタートアップです。低軌道に測位衛星を配備することで、従来よりも10倍以上精度が高いナビゲーションサービスを提供する計画です。2022年5月には、SpaceXのライドシェアミッションTransporter-5で実証衛星を打ち上げました。
調達した資金は、ナビゲーションサービス「PULSAR™」のベータ版の運用開始に充てるということです。
今回のラウンドを主導したSeraphim Spaceのゼネラルパートナー ロブ・デズボロー氏は民間企業がナビゲーションサービスを構築する意義をこう説明しています。
「半世紀にわたってGPSが利用されてきた今、GPSへの依存は絶対的なものとなっています。故障は世界経済に計り知れない損害を与える可能性があり、(ナビゲーションシステムの)機能強化は新しい産業を切り開きます。GPSが故障するのを待ったり、敵対勢力がなりすましたりするのを待つという選択肢は、安全保障や商業産業にはありません」
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参考
Space Tech Startup Xona Raises $19M Series A for its Cutting-Edge Satellite Navigation Service