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Airbusの新たなコンステレーション計画を発表! 30cm未満の高解像度サービス提供を目指す

【2024年5月6日配信】一週間に起きた国内外の宇宙ビジネスニュースを宙畑編集部員がわかりやすく解説します。

4月29日、Airbus社は、世界初30cm未満の高解像度を目指す、衛星コンステレーションプログラムPléiades Neo Nextを開始したと報じました。

Pleiades Neo衛星の撮影画像(アメリカ、ノーフォーク港の様子) Credit : Airbus

最初のステップとして、Airbusは今後数年以内に新しい衛星を打ち上げる予定と発表。Airbus Defence and SpaceのKaren Florschütz氏は次のように述べています。

「この新しいプログラムにより、品質、パフォーマンス、信頼性がさらに高まり、画像だけでなく地理情報サービスやアプリケーションも提供できるようになります。」

Pléiades Neo Nextは、同社によって資金提供、製造、運営がなされており、防衛や農業、環境、災害対応、位置情報サービスなど幅広い分野に、十分な画像容量を利用できます。

ユーザーは、Pléiades Neo Next衛星が対象地域を通過する数十分前までに、地表の撮影を予約することができます。撮影された画像は、収集後すぐに顧客の直接受信局 (DRS) またはOneAtlasデジタルプラットフォームを通じて受信され、ミッションを迅速に遂行できます。

Pléiades Neo Next 衛星は、既存の衛星群(Pléiades Neo)と連携して、業界内での最高の空間解像度と地理位置情報の精度を提供するとともに、地球のどの地域においても1日に最大数回程度の高い頻度での撮影を実現できるそうです。

さらに、この開発では、地上局やデータプラットフォームが強化され、一度に処理できる画像容量が増加するため、タスク予約、撮影、受信の間の時間が最適化されます。

これまでAirbusでは、30cmの高解像度画像衛星のPléiades Neoを2021年に2機打ち上げ、その他の光学衛星とレーダー衛星を含めた衛星コンステレーション体制を構築しています。

そのため、多様な解像度を選択したり、曇りや雨、夜間などの気象条件によらないサービス、アプリケーションを提供できるとのことです。今回のPléiades Neo Nextでは、従来のPléiades Neoに比べ、より高解像度(30cm未満)でより高い回帰数(1日に最大数回)を実現できるため、リアルタイムに精度良くデータを収集・利用が可能になると期待が持てます。

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参考

Airbus announces Pléiades Neo Next programme with improved native resolution

DRS:Airbusコンステレーションの衛星へ直接アクセスでき、高解像度画像やSAR画像などのデータ取得やアーカイブデータの管理などが可能

OneAtlasデジタルプラットフォーム:Airbusコンステレーションの画像データ利用プラットフォーム。撮影タスクの予約やアーカイブ画像のアクセスが可能。

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